【進撃の巨人】 NTEOTW KYHU season3 (ページ12)

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28 繋がり② ページ12

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「やあ、君名前は？

＿＿＿＿やあ、君名前は??」

夕食の時間、端で一人で食べていると突然横から声がする。まさか自分に声を掛けられているとは、思わず、黙々と食事を続けるが、二度目の大声で自分に対しての問いかけだと気づいた。

「わ、私？！

ウィル・スメットだけど...」

「へえー、ウィルか。いい名前だね。

私は、ハンジ・ゾエ。よろしくねっ」

陽気に声を掛けてきたハンジにウィルは唖然としていた。

今まで自分に話しかけてくる人なんていなかったのに、一体どうしたのだろうか。

ふと差し出されているのが目に入り、握手を求められているのだと気がつく。恐る恐るその手を掴むと、力強く握り返され、上下に激しく振られる。

「君はどこの兵団志望なの？」

「私は、調査兵団」

「本当かい？！

奇遇だね、私も調査兵団なんだ！」

恐ろしい壁の外へ行く調査兵団への入団を初めから決めている者は珍しい。これまで特定の人やグループと馴れ合うことのしなかったハンジだったが、この日から常にウィルのそばに居るようになっていた。

一方、常に一人であったウィルも騒がしいハンジが横にいることに不思議と不快感は感じず、寧ろ心地良さを感じていた。

ウィルも好き好んで一人で居た訳では無い。これまで関わったことがあるのは、家族か女学校の人達。しかし、女学校には授業を受けに行っていただけで、ほとんど他の生徒達と会話したことはなかった。

そのため、ウィルに自ら他者に声を掛けて打ち解ける術などなかったのだ。

が、ハンジと行動を共にするようになってから、自然と他の人達とも話すようになり、今までの居心地の悪さなど無くなっていた。

それと同時に、あらゆる分野で才能を見せ出したウィルを類を見ない逸材だと教官内でちょっとした騒ぎにもなったりもした。

その噂が、調査兵団の元へ届いていたことをウィルは知る由もない。

「…今なんて？」

いよいよ、訓練兵も二年目に差し掛かるという頃、耳を疑うような話が聞こえてくる。