カラ松と私と。

２人の違い ページ1

『』･･･貴方
「」･･･貴方以外 カラ松side

風が吹いた。
暖かく周りを包み込む光が見える。

『カラ松、今日はあったかいね』

Aが俺に話しかけた。

「だな、風も嬉しそうだ。」

『風にも感情があるの？』

「あぁ。」

なんでもない会話だが俺の発する言葉をみんなは聞いてくれない。
まるで俺がそこに存在しないもののように。

兄弟からは「イタイ」と言われる。

「イタイ」、とは一体何なのか俺には分からないがAはいつも、俺の横でしっかりと聞いてくれた。

頷いたり、笑ったり、一緒に悲しんでくれたり。

俺は、いつからAと一緒に居ることが多くなったのかなどは覚えていない。

でも、一緒に居ると安心するという感情が、初めて俺と出会った。

『学校遅れちゃうよ』

「まだ早いだろう」

『そう？』

「そう」

Aは、いつも焦っている気がした。
相手を急かしてしまっているのを本人は気づかない。
俺も、そうなのだろうか。
相手が分からないだけで俺は分かる。
そんなものが存在するならば俺は知らぬ間に相手を傷つけてしまっているのかもしれない。

あぁ、俺はなんて罪深い男なんだGirutogai…

『ね、早い方が得じゃない？』

「そうか？たまにはゆっくり…周りの景色でも眺めながら行かないか？」

『…そうだね』

俺達は意見が食い違う。
けれど、Aは必ず俺の意見に賛成する。
そのため、喧嘩は少ないが、
俺はどこかで申し訳なさを感じた。

ー眠いー→

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