中原と太宰と時々私 アージン！【文豪ストレイドッグス】【学パロ】

腐男子と会話 ページ13

終業式。ついに一学期も今日で終わりだ。

「中原、通知表見せて」
「見せたら見せたで"嫌味かよ"とか云うだろ」
「ってことはまたオール５？」
「まぁな。でも梶井も変わンねェだろ」
「残念、世界史だけ４だよ」

色々言うくせに梶井も結構頭がいい。通知表を受け取り机に座ってケータイを開く。あと1時間でHRは終わる。

しかし、今日は篠崎さんを見ていない。机の方に視線を向けるが、姿が無いしバッグも無い。そういえば終業式でも見なかったな。最後の日なのに欠席なのだろうか。これから１ヶ月以上も会えないのに最終日に会えないなんて、ついてなさすぎる。

バンッ！

「誰がどう見てもセーフです！」

「誰がどう見てもアウトです馬鹿！」

通知表を配っている最中に教室の前の扉が勢い良く開き、外から入ってきたのは、篠崎さんだ。
瞬時に篠崎さんだと判断したナサニエル先生はチョークを掴み思いっきり篠崎さんの額にぶつけた。


「何故終業式に遅刻したんです?篠崎！！」

「ナサ先生、白雪姫は実はリンゴアレルギーだったのではないかと考えていたところ」

「貴女帰っていいですよ」
「やめて見捨てないで先生！」

「…ｯ！」

なｗんｗだｗそｗれｗｗｗｗｗｗ

教室中が篠崎さんの意味不明な遅刻理由に爆笑する中、俺もつられて笑ってしまった。
さすがだなぁ篠崎さんは。遅刻してもただで教室に入ってこないだなんて。「通知表ください」と手を出すが、その手は「あとで職員室に取りに来なさい」というナサニエル先生の言葉によって阻止された。あぁナサニエル先生の説教は長いのに(梶井談)。あれは生徒を思いやってくれてるからこそだけど、ナサニエル先生仏頂面だしな。

「早く席に座りなさい」

「はぁーい」

「！」


口に手を当て篠崎さんを見て笑っていたら、ふと目が合ってしまった。

え、嘘だろ。なんで。


すぐに視線はそらされたけど、うわ、最悪。笑っちゃってるとこ見られた。嫌な印象与えちゃったかもしれないのだ。うわ…最悪……。

「晶子さーん、昨日ノート借りっぱなしでごめんね！」
「あ、いえ、大丈夫です。あ、私も、これ、昨日お借りしてた電子辞書ですありがとうございました」
「どういたしましてー」

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