僕の兄は莉犬くん。

昔の親友 ページ29

棗「おじゃまします…」

り「ちょっとリビングで待っててね。」

棗「はい、」




『もーなにー？僕に友達なんていな…っ…なんだ、棗…か。』

棗「話が、あってきたの。」

『ごめん、話したくない』

り「まって、A、。少しだけ、お話聞いてあげて？」

『……。なに？』

棗「…ほんとうに、今までごめんなさい…っ。Aはさ??、私の後ろをついてくるような子だったじゃない？…けど、入試のとき点数負けて…なんでって思って…っ。いじめをしちゃったんだけど…やめ時が分からなくなっちゃって…っ、本当はまた仲良くしたいの…チケットも、髪も…切ってごめんなさい、、、、、」

『棗…



…



…



…




はぁ？…今更何言ってんの？…』


棗「…っ」


僕は身体中にある傷を見せる。


『誰のせいで、こんなになったと思ってるの？誰のせいで、髪が短くなったと思ってるの？誰のせいで!!!!…ヘルプマーク付けるようになったと思ってんの!!!!…誰のせいで人が信じられなくなったと…おもって…っ((ｸﾞｽｯ…』

棗「…っごめん、本当にごめん…っ。」

『もういいよ。俺に友達なんていない。』

棗「まって、もう一度友達に…っ」

『嫌だよ!!!!…帰って。』

棗「…A…、」


棗がこっちに手を伸ばしてくる。



『触んないで!!!!』


暫くこんなに辛かったことも悲しかったことも無かった。…感情が久しぶりに爆発してる気がする。


『…帰ってよ。』


棗「…わかった。…教室で、待ってるから。」

『…。』


り「ごめんね、棗ちゃん、じゃあまた。」


棗「はい、お話の機会作っていただきありがとうございました、…。」









『"兄さん”…』

り「…ん？」

『今回ばかりは許さないよ…。なんで棗のこと連れてきたの。』

り「…Aが、Aとしても、りひととしても前に進むためだよ。」

『…。もう今日は寝るね。』

り「うん、おやすみ。」


そういって頭を撫でる莉央にぃは悲しそうだけど暖かい手をしていた。

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