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変化 37 緑色の章 ページ7
カエルはショックを受けたような表情で口を開けたまま動かない。
あ、これは……
みどりん成す術(すべ)なしの様子。
緑「ふん、今日は勝ちを譲ってやるのだよ」
眼鏡のズレを直す彼に、私は思わず緩んだ口元を抑える。
赤司君……
あのカエルを前にして集中力を切らさないって……
すごいとしか言いようがない。
みどりんがパペットマペットを持ってる時点で笑えるのに、よく気が散らないものだ。
教室入口で笑いを堪えていると、赤司君がこっちに気づく。
目が合ったのを合図に、私は二人の元に向かった。
貴「みどりん……今日……図書委……ふっ……」
緑「なっ、なんで笑ってるのだよ!」
赤「A、気持ちはわかるよ」
赤司君はカエルとみどりんをチラリと見上げると、フッと爽やかに口角を上げた。
もうだめだ。
カエルのつぶらな瞳が私の笑いを誘って仕方ない。
口元の緩みが締まったのは、それから少し先の話。
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作者名:舞和 | 作成日時:2017年3月10日 14時