変化 50 ページ20
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体育館のトイレはなぜか使用禁止になっていたので、必然的に校舎のトイレを探す。
火照った頬を抑えながら、廊下をウロウロしていた。
その時──────
?「ねぇ、君……マネージャー?」
耳元で低い声が響き、私はバッと振り返った。
貴「ぁ……」
そこにいたのは、さっきまで試合をしていた相手チームのキャプテン、北見真司だった。
北「さっきはいい試合だったね。まさか、あんな強いチームがいるなんて思ってなかったよ」
彼はそう言って笑うと握手を求めてくる。
私は控えめにその手を握った。
すると、急にその手を引っ張られ彼の腕の中に引き寄せられる。
ちょっ、えぇ!?
なんなの!?
軽いパニック状態に陥っていると、また耳元で低い声が響いた。
北「次は勝つよ。……必ずね」
ゾクッ
背筋が凍るような冷たい声だった。
私は咄嗟に相手を押し退け、来た道を走って戻る。
北見は遠ざかっていく少女の背中見つめ、口角を上げた。
北「あいつらの大事なもの……みーつけた」
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作者名:舞和 | 作成日時:2017年3月10日 14時