変化 45 赤色の章 ページ15
※赤司side
Aが渡してきたノートは、丁寧でわかりやすかった。
それなのに、彼女は自分を評価してない。
最初は僕も驚いた。
他人の身体に別の人間の精神が入ってしまうことがあるなんて、と。
原因がわからなくとも、彼女はもう立派なチームの一員で、それなりの義務を果たしていると思う。
だから──────
赤「落ち着いたか……?」
貴「うん……ごめん、泣いちゃって……」
赤「いいさ。キャプテンとして、チームの心情を把握するのは当たり前だからね」
笑っていてほしい
君がなんであろうと、価値ある存在な事に変わりはないのだから。
貴「赤司君って……モテるでしょ?」
涙目を擦って見上げてくる彼女に、僕は首を傾げ笑った。
赤「そうかもしれないね」
貴「もうっ……そこは否定してよ……」
そう言って、笑ったような怒ったような表情をするAを、無性にまた抱きしめたくなった。
「行こうか」と声をかけ、彼女の歩幅に合わせてゆっくりと歩く。
雨はまだ、止みそうにない。
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すいません、ちょっと長くなりました……(汗)
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作者名:舞和 | 作成日時:2017年3月10日 14時