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…私はどれだけの人に迷惑をかけたら気が済むの。



栗花落「…迷惑じゃないから。話していいよ。」

A「え?」

栗花落「Aはいつだって、人に迷惑をかけないようにって言ってるから。」


確かに、もう二年の付き合いだからね。



…カナヲちゃんになら、言っても大丈夫だろうか。






やっぱり、竈門君のことは言わないほうがいいだろう。

恋は誰だって隠しているものだから、
無断で人にばらすのも良くない。


でも…。

もやもやがおさまらない。


栗花落「無理しないでいいから。

Aが、誰かに話したいと思ったり、

混乱して、よくわからなくなっているときでいいの。


私はただ、あなたの力になりたい。

大切な友達だから。」


A「…カナヲちゃん。





…あのね。」





この子の気持ちを、大事にしたいと思った。

カナヲちゃんは私の隣に腰掛けた。





A「叶わない恋をしてしまうの。

意味のないことだとわかっているのに。
彼は鬼殺隊で、柱で、

恋愛なんてすることもないのに。


私のことを本当に思ってくれている人に、好きだと言われた。


正直、私に好きな人がいなかったら、絶対に彼を選んでいた。

本当に私を思ってくれている人なんだよ。

彼を選んだら、私は幸せになれるのかもしれない。



でも…


私は、あの人以外考えられなくて…。」


恋の悩みなんて、カナヲちゃんには初めて話した。


栗花落「…。」


カナヲちゃんは、顎に手を当てて考えるような体制を取った。









栗花落「…叶わないの?」

 





A「…多分。

この気持ちは、邪魔にしかならないから。」



栗花落「…






炭治郎の言ってたとおりね。」
 

A「…?」


竈門君がなにか言ってたの?


栗花落「ずっと心配してた。


Aは幸せなんだろうかって。」





A「…幸せだよ。」


竈門君や我妻さん、カナヲちゃんにアオイさん、柱の人たちや…

時透君に出会えたんだもの。一緒に笑って生きていけるんだもの。



栗花落「…Aは、もう少し欲張ってもいいんじゃない?」

A「…それってどういう…。」


栗花落「Aは人がいいから、遠慮してしまうんだと思う。


ちょっとしたことでも、幸せだと感じる。

それはとてもいいこと。



だけど、それだけで本当に満足しているの?」

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作者名:照山紅葉 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2021年11月1日 0時

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