この少年…情けないな← ページ3
「あの……ってぅわ！」
アヤノちゃんに教えてもらった子に話しかけようとしたそのとき、激しい頭痛が私を襲った。
なんだよ、タイミング悪すぎだろ。
頭の中で色々考えることはできるけれど、痛すぎて身動きできなくなる。
その前に！
私はヨロヨロとちょうど近くにあったお化け屋敷の裏で休むことにした。
ここなら人が来ない気がして！
「「あああああああ！すみませんすみません！勘弁してください！」」
建物の中から聞こえた叫び声。
ぉい……元気なのはいいが情けない少年がいるぞ！？
なんでこのアトラクションを選んだんだよ！
友人に連行されたのだろうか。
ぁあ……ご愁傷さまです←
いやー、にしても痛いなー(頭が)
早く治ってくれないと探せないじゃないか！
「「うわあああああああ！ジャージがああああああ！」」(エネの録音再生)
また聞こえたぞ。
ぉう……さっきの少年よ……
ハプニング多すぎやしないか！？
……待てよ、今のは内部から聞こえたものじゃない。……外だ。
全身全霊の力を振り絞り、その声がした方向を見る。
一人でベンチに座る少年。
そしてスマホを片手に叫び声を再生し続けている。
え……なにこれ。
自分の叫び声を録音して再生…………！？
(Aはエネの存在を知りません)
「あの……だだだ大丈夫な、なのか！？」
先程の少年。健全だな。
……にしても君は人見知りかい？
…俗に言うコミュ障というやつかい？←
「大丈夫です……ありがとう」
目を見られないようにフードをさらに深くかぶり、その場を立ち去った。
…………………
「あのー…ご主人。」
「どうした、エネ？」
「ご主人がこの端末を低い位置に持っていたから私は見られたんです……」
「……何を？」
「彼女の目……赤かったんです」
「え、それホントか！？皆はどこにいるんだ！？」
「今皆さんに、ここに来るよう連絡しました！彼女は具合が悪そうだったので、また近くで休んでいることかと！」
「じゃあ、ここで待機ってことだな！」
………………
「ぅへえ……危なかったぁ…」
今は観覧車で休んでいる←
係員はさぞかし「変なやつが来た」と思っただろう。
無言でチケットを見せて、下を向きながら観覧車に乗ったから！
ただの怪しいやつじゃないか私は。
ぁあ……さっさと1時間経ってよ！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 5人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「アニメ」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆった | 作成日時：2015年3月28日 22時
