【薄桜鬼】私立薄桜保育園へようこそ！

ヒーローは1人じゃ無い ページ15

うららかな春の季節も徐々に終わりを見せ始めました。外の外壁を囲むように咲いていた桜は、すっかり葉桜となっていました。


貴方:それじゃあ、今日は皆でお絵描きするよ〜。目の前にクレヨンがあるから、それで描いてね。色の取り合いはしちゃ駄目よ。分かったかなー？

雪組:はーい！

貴方:それじゃあ始め〜！


何故私が雪組にいるのか。実は、薄桜保育園では其々の先生に特化した科目がある場合、先生同士で入れ替えを行うことが度々あるんです。ちなみに、今は雪組と桜組が先生交換を行っているので、桜組は現在永倉先生が見てくれています。


女園児:わたし、おひめさまかくー！

女園児:わたしはね、ケーキやさんかくよ！

貴方:フフッ。良いわね、完成が楽しみね。ニコ


見て分かると思いますが、私が得意としている科目は美術と音楽。美術は趣味の延長程度ですが、ピアノと声楽に関してはそれなりのキャリアを積んできた方です。あ、ちなみに永倉先生は体育と算数です。今頃、組体操の練習に熱を入れて教えてると思います。


藤堂:なーなー、なにかくー？

斎藤:お、おれは、トウケンジャーにする…

沖田:え、はじめくんも？ぼくもそうしよっかなぁっておもってたんだよねぇー

藤堂:そっか！んじゃあ、おれもそーする！


今日のお題は好きなもの。皆思い思いの絵を描いていきます。勿論、何を描いてるのか分からない子が殆どなのですが…。私も園児に混じって一緒に描いていきます。


女園児:せんせー、それケーキ？

男園児:おいしそー！すげー！

貴方:フフッ、ありがとう。皆の絵が完成したら、壁に貼ろうね。ニコ

男園児:でも、そーしたらながくらせんせーなかまはずれになっちゃうねー


永倉先生って友達みたいに明るく接しているから、普段の園児達は皆永倉先生に突っかかっていくんですけど、やっぱり皆永倉先生のこと大好きなんだね。あとで教えてあげないと。


貴方:大丈夫だよ。先生の絵は永倉先生にあげるの。そしたら永倉先生の絵になるから、永倉先生も1人ぼっちじゃ無いでしょ？

藤堂:しんぱっつぁんいいなぁ！なぁせんせ、こんどおれにもちょーだい！そしたらおれもせんせーにえかいてあげるよ！

貴方:ありがとう平助君。じゃあ今度交換こしようね。ニコ

沖田:え、へーすけだけズルい！ぼくともしてね！

斎藤:な、お、おれもする…！

貴方:クスクス…。うん、皆でしようね。ニコ。さ、じゃあ頑張って完成させよっか！

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