黒子のバスケ【あの青春をもう一度】最終章 (ページ4)

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第43話ページ4

青峰｢でも、お前は…｣

貴《完全に昔みたいなプレイが出来るわけじゃない。でも、治らないわけじゃないんだもん》

青峰｢…｣

貴《出来ることをやろうと思うの。あ、嫌ならいいのよ？だって、今のあんたに、私なんて足下にも及ばないだろうし、退屈だと思うから》

青峰｢！｣

その言葉を吐くようになったのは何故だろうか。

青峰(昔のお前なら、そんなこと……)

俺が、言わせてしまったんじゃないだろうか。

貴｢時間はかかるかもしれないけど、またあんたに追いついてみせるから。私も、黒子や火神のように、強くなるわ｣

青峰《もう…じゅうぶん強いさ…》

貴｢え？｣

鯖山《ちょっ、青峰くん！？》

電話越しに聞こえたサバの声。そして、空気音。投げられて、キャッチする大きな音。

そして電話は切られた。何だったんだ？

答えがイエスなのかノーなのか分からないままだと、不安になるんだけどな。

苦笑を漏らして、携帯をバッグの中へと入れる。大好きな二人からもらったキーホルダーを見て、前を向く。

こんなに早く帰るのは久々だ。

この後は、ストリートに寄って、少し練習しようと、考えていた。

寒い冬の風に髪をなびかせながら、私の歩はリズムよく刻まれる。