23 安室line ページ25
安室「コナン君少しいいかな?」
そう声をかけると、彼は不思議そうに首を傾げ、
コナン「どうしたのー?」
と、子どもっぽく言った。
安室「Aさんの事なんだけど、、」
そう言うと、彼の瞳に鋭い光が宿った。
そして低い声で、
コナン「Aお兄さんが…どうかしたの?」
と言った。それから僕は彼の過去のこと、スーパーでの出来事などを話した。
話を一通りすると、目の前の子供は少し考えるような素振りをみせ、
コナン「でも、お兄さんは悪い人じゃないと思うんだよな…ボソッ」
と独り言のように呟いた。
彼が言った独り言を僕は聞き逃さなかった。
彼が危ない人間じゃない。それは僕も思う。あんなに綺麗に笑う彼が…
コナン「Aお兄さんの記憶喪失が嘘だとしても、初めて会った時の戸惑いは嘘じゃないよ。何か記憶喪失のフリをしないといけない理由があったんだよ。」
彼がポアロで少し泣きそうな顔をした時のことを思い出す。僕も人の感情には人一倍鋭いが、彼のあの時の悲しみは嘘じゃなかった。
安室「でも、如月Aが偽名なのは確定だよ。なにも情報が出てこなかったんだ。」
そう言うとまたコナン君は考え始め、、
コナン「お兄さん、この場所、いや、この世界の事を全然知らなかったんだ。まるで、まるで…別の世界から来たような…」
別の世界?
安室「別の世界から来るなんて事出来るわけないだろう?」
そんなファンタジーなこと、できるわけが無い。トリップだなんて……
コナン「そっそうだよね!!ごめんなさーい」
そう困った様に彼は笑う。
コナン「でもお兄さんは絶対悪い人じゃない。これは僕が保証するよ!!」
そう言うと彼は、アイスコーヒーを飲み干し、お金を置いて、
コナン「じゃーねー!!また何かあったら言ってね!!」
そう言って帰っていってしまった。
トリップ…いやっそんな事あるわけないよな、、
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作者名:さら x他1人 | 作成日時:2020年5月20日 15時