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『その髪、邪魔じゃないのかなぁ。』
目の前で床に楽譜を広げ、作曲に夢中のかれにポツリと零した。
その髪、とは出会った時から徐々に伸びつつある襟足のことだった。若干ウルフカットにも似ているが、どこか違うような気がした。
下を向く度にサラサラとその首元を流れ落ちるが、ご本人は気にも止めてないようだったけれど。
「うん？なんだ？」
『んふふ、可愛い』
鞄から取り出した小さく纏めるようの髪ゴムを手に、襟足を結んでやるとれおくんはキョトンとした。
その様子が幼子そのもので、つい声を出してしまう。
「人にやるのはいいけど、あんたも大概邪魔そうだけどねぇ。」
『そんな事は無いけど？』
あたし達を横目で見ていた泉くんは立ち上がり、あたしに近づいてゆっくりと櫛を通した。
そして「ちょっとみてよ、れおくん」と肩を突く。
「んー？お、？おぉ！？いいないいな、ソレ！その髪型！うんうん、新鮮で可愛い！あ、降ってきたぞおれの
「だってさ？」
流石モデルとでも言うべきか、手先と櫛を器用に扱い、ささっとヘアアレンジを施してくれる。
それに感化されたのか、れおくんは物凄い勢いでペンを走らせ、泉くんはあたしにドヤ顔をした。
いや、だから…？とは思ったけれど、ふたりが楽しそうならそれでいいか、と考えることをやめた。
「次のライブ、その髪型がいいな！ライブとおまえのその新鮮さ！2つかけ合わされば…って今やればいいのかっ！やっぱりおれって天才だなっ☆」
『いま？』
何を言ってるのかさっぱりだ。次々と自問自答をして、結局行き着く答えは想像を超えるものだった。
「着替えてこい！」とれおくんは笑い、偶然たまたま本日限定の根城としていた衣装部屋の、如何にもあたし用のソレを見つけ出して押し付けてくる。
グイグイ！っとされる衣装が可哀想に思えてきて、そしてれおくんの圧にも負かされて、あたしは渋々衣装に着替えれば
「おおぉ！やっぱりいいなぁ！全部が綺麗だ！さぁ、歌って踊って！おれとセナのためだけに！」
『仰せのままに、れおくんサマ？』
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なこ(プロフ) - ゆいさん» コメントありがとうございます~！そう言ってもらえて嬉しいですっ！これからも是非読んでやって下さい…！ (2023年3月6日 21時) (
レス) id: b90089acae (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - ほんとにこの作品に出会えて良かったです！！設定からお話全てが最高です！！！陰ながら応援してます！！ (2023年3月4日 23時) (レス) @page34 id: 6a12c2dc89 (このIDを非表示/違反報告)
なこ(プロフ) - お醤油さん» わー！コメントありがとうございます！個人的にはもう終わりまで決まってるので、スピード完結しそうですがこれからも、是非読んでいただけると…！頑張りますっ！ (2023年3月3日 23時) (レス) @page5 id: b90089acae (このIDを非表示/違反報告)
お醤油 - もう本当に面白いです！一気にスラスラ読んじゃいました！もう設定から好きすぎる…これからも作者様のペースで更新頑張ってください！応援してます！ (2023年3月3日 21時) (レス) id: b53313ac14 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なこ | 作成日時：2023年2月27日 19時
