16話 ページ17
「そんなの、ただの言い訳だろ。
女だから勝てなかった?
男だから勝てた?
お前はそんなモノに剣の腕を左右されるのかよ。」
一番、聞きたくなかった。
私だって、そう思ってた。
そう、思いたかった。
「そりゃあ、総悟は剣の才能もあって、新選組一の剣の腕を持つとか言われてて。
簡単にそんな力が手に入れば私だって何も苦労しないわよ!」
総悟はそう言う私を嘲笑うかのように口角を上げた。
その瞬間、思ってしまった。
「私はあんたみたいにそうやって努力もせずヘラヘラ笑ってる奴が一番嫌い!」
「俺だってお前みてェに弱さを言い訳する奴はクソ喰らえなんだよ!」
私も、総悟も違いの襟や服の袖を握る強さが変わった。
もう、止められない。
その時、怒った総悟に襟首を思いっきり引かれた。
急に無理やり動かされた体に、私は転んでしまいそうになる。
なんとか体制を直そうと左足を踏み出した。
のが間違いだった。
左足を負傷したのは、どこの誰だっただろうか。
人生の神経を逆なでされるような、気持ちの悪い痛みとともに、バランスを崩して私は前に倒れこんだ。
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作者名:けんそう | 作成日時:2018年5月11日 7時