Episode 50 Mi piace ページ11
｢ジョルノ？｣
二階に駆け上がり、自分の名を呼んだジョルノの部屋を覗く。
Aの姿を確認した彼は、椅子から立ち上がり扉を全開にした。
｢この後買い物に行くんですけど、良かったら一緒に行きませんか？｣
｢買い物？行きたいー｣
｢じゃあ決定ですね｣と言うと、ジョルノはAの頭を撫でる。
｢ほんと、可愛いですね｣
｢え？なんで？｣
不思議そうに彼の瞳を見つめるAに、｢秘密ですよ｣と妖しく笑う。
一度部屋に戻り、Aはブチャラティから貰ったポシェットを身につける。
ハンカチとティッシュを詰め、廊下に出る。
ジョルノの部屋に向かおうと方向転換すると、アバッキオがジョルノの部屋の前に腕を組んで立っているのが見えた。
｢あれ、アバッキオも買い物に行くの？｣
｢買い物？なんのことだ？｣
Aがトタトタとアバッキオの元に駆けていく。アバッキオはなるべく彼女の瞳をみないように、少し視線をずらして答えた。
そのタイミングで、ジョルノの部屋のドアが開く。
｢アバッキオも行きます？買い物｣
｢オレは…｣
｢Aも一緒に行くんですけど｣
そう聞いて、アバッキオは少し顔をしかめて黙り込む。
ジョルノは首を傾げると｢無理についてこなくても大丈夫ですよ｣と微笑み、Aの手を取って部屋を出た。アバッキオは｢あ｣と小さな声を漏らし、手を伸ばすが、すぐにサッと引っ込める。
｢…待てジョルノ。オレも行く｣
｢アバッキオ？｣
｢買いたいものがあるんだよ｣
階段を降りる二人が振り向く。
少し苦しい言い訳を口にして、彼も歩き出す。
階段を降りていく途中、すれ違ったAの頭を撫でた。
そのまま歩いていく彼の背を見て、Aは優しく笑った。
｢何を買うの？｣
｢色々ですよ。そろそろ夏に入りますからね。服や小物を買い換えないと｣
｢模様替えってやつだな｣
いつものデパートで。
三人は肩を並べて歩いていた。
｢服？二人は十分涼しそうだけど。胸元解放し過ぎじゃん｣
｢あはは、ぼくたちじゃあないですよ。貴方の服です｣
｢私の？｣
ジョルノはそう言ってAの頭をまた撫でる。
｢みんな頭撫でるの好きだね｣と笑って頭を両手で抱えると、アバッキオは｢イヤなのか？｣と問う。
｢ううん、大好き。昔よくお父さんとお母さんがやってくれたから｣
寂しそうに、そして幸せそうに口にするAには、言葉にしがたい魅力があった。
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東雲(プロフ) - MAREさん» コメントありがとうございます！ そうなんですね！実は私も恋愛オチ描くのとっても苦手で……楽しんでもらえて何よりです！これからも宜しくお願いします(*´∀｀*) (2021年1月14日 21時) (
レス) id: cd64537380 (このIDを非表示/違反報告)
MARE(プロフ) - とても面白かったです！自身がいちゃいちゃは平気なのですが恋愛、オチがあるのモノが苦手なのでとても楽しく読めました！(自分語り) (2021年1月14日 15時) (レス) id: 7446762651 (このIDを非表示/違反報告)
東雲(プロフ) - ナナナさん» 初めまして！コメントありがとうございます(*^^*) 本当ですか？！そう言って頂けるととても嬉しいです！ 時間に余裕がある時に、また色々検討してみますね。これからも宜しくお願い致します^^* (2020年9月20日 11時) (レス) id: 1294c5e31f (このIDを非表示/違反報告)
ナナナ(プロフ) - あの！初めまして。私5部の皆の事が本当に大好きで、この作品も大大好きです。よければそれぞれのオチのお話も読んでみたいです…！最高でした！ (2020年9月6日 20時) (レス) id: 6431d8432b (このIDを非表示/違反報告)
東雲(プロフ) - 野菊さん» いつもありがとうございます！わ〜！有り難きお言葉……！(＞＜)ありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2019年2月11日 8時) (レス) id: cea307c8ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：東雲 | 作成日時：2019年1月11日 20時
