1話 幽霊になりました ページ2
………。
あれ、ここは何処だ……?
何処か分からない所の、廊下に立っている。
不法侵入になる……?
だったら、尚更出て行かなくては…。
まずは、出口、出口……。
あっ!出口だっ!!
私は、出口へ駆け出した。
けれども、その足は止まった。
前方から、沢山の人達がやって来る。
逃げられず、そのまま立ちすくんでいる。
けれども、彼らは私をすり抜けた。
その時私は、確信した。
『私、タヒんだの……?』
すり抜けられた、つまりそういう事だ。
つまり私は、幽霊なのだろうか。
誰にも見られてない。
『てことは、自由に何でも出来るじゃん!!!!!』
『つまり、私は神だっー!!!!』
私の声が廊下に響くが誰にも聴こえない。
『壁をすり抜けられられる!……、あれ食べ物には触れられる………。でも、食べないとお腹空くもんね。』
私は、置かれていた唐揚げを食べた。
旨い。
ここで生活したい。
いゃ、見えないから生活しちゃえばいいじゃないか。
私は、黒い笑みを浮かべた。
「何してるの。」
声が聴こえたが、私では無いだろう。
誰にも見えないんだから。
また唐揚げに、手をかけようとしたとき、腕を掴まれた。
「ねぇ、何してるの?」
この人、私の事が見えているようです……?
『わ、私が見えるんですか……?』
「何言ってるの?見えてるに決まってるじゃん。」
『いゃいゃ、私幽霊ですよ?!多分…!!』
「幽霊…?そんなまさか。」
彼は、全然信じようとしない。
一体どうしたら……。
「あれ、野坂。誰かと話してたの?」
野坂「あ、明日人くん。自分を幽霊とか言う人と話してたんだよ。」
彼はさらっと言った。
明日人「幽霊……?野坂、幽霊何て見えるの?」
野坂「いゃ、明日人くんも見えるよね?此処にいる人?」
明日人「誰もいないよね?大丈夫?疲れてるんじゃない?」
野坂と言う人の顔が青ざめる。
そして、何処かに行こうとする。
せっかくだから着いていくことにした。
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作者名:千 | 作成日時:2019年4月30日 12時