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ここはどこだろう。
「A。」
私を呼ぶ声がする。誰?
「A。」
あなたは誰?
「A、ごめんね。」
まって、行かないで。
主「置いてかないで、"健ちゃん"!」
辺りを見渡せばそこは自分の部屋のベッドの上。
夢だったんだ。
ほっと息をつくと小指に鈍い音を立てながら震える
携帯電話が当たった。
開けば健ちゃんからの不在着信が5件。
と、「ごめん先行ってる。」というLINEが1件。
時計を見れば時刻は7時20分。
ヤバい。
その3文字だけが頭に浮かび、
あとは無心で支度をして玄関から飛び出した。
主「.....え?健ちゃん?」
瀬「おはよ。」
主「先に行ってたんじゃ....。」
瀬「昨日花宮から話聞いたの思い出して戻ってきた。」
主「朝練は?」
瀬「もう始まってるね。」
主「本当にごめん.....。」
瀬「いいよ、行こう。」
朝の夢の違和感からまだ抜け出せていないものの、
私の手を優しく握る健ちゃんは紛れもなく本物の
健ちゃんだと、寝起きの頭がしっかり認識する。
それと同時に、少しだけ早くなる胸の鼓動が
私はまだ健ちゃんに恋をしているのだと
自分自身に知らせてくる。
5月の朝はまだ少しだけ肌寒い。
私の新しい高校生活は、まだ始まったばかり。
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黒胡椒(プロフ) - エビマヨさん» 無理せず頑張ってください!応援してます!! (2020年2月29日 15時) (レス) id: e2f590a1cb (このIDを非表示/違反報告)
エビマヨ(プロフ) - 黒胡椒さん» コメントありがとうございます!更新はできるだけ毎日してこうと思ってるので頑張ります! (2020年2月29日 15時) (レス) id: 18c018f059 (このIDを非表示/違反報告)
黒胡椒(プロフ) - 更新まってます! (2020年2月28日 21時) (レス) id: e2f590a1cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:エビマヨ | 作成日時:2020年2月28日 19時