4片 ページ6
聴覚が戻ってから目を開くと
目の前には大きな背中があった
まだ眠っているのか
規則正しい寝息が聞こえる
____なんか、変な夢を見てたような。
言葉に出来ない不安に駆られて
目の前の背中に手を伸ばすと
上着の裾をギュッと握り締めた
「…どうした?」
眠たそうな声が
背中越しに聞こえてくる
「…怖くて」
小さく答えると
布と布が擦れる音がして
私の頭に温かい手が置かれた
「怖いの怖いの飛んでいけ」
ふわぁ〜と大きな欠伸を挟みながら
シンドバッドはそれを繰り返した
「馬鹿にしてる」
ムスッと眉根を寄せて
彼を見上げると
「してないさ、その顔可愛いな」
そういって彼は微笑んだ
____悔しいけど、この人は恰好いい。
「そんな事言っても許さない」
彼の胸元におでこを当てたら
そのまま優しく抱き締められた
____安心する。
心拍の音が心地よくて
彼の香りがほっとさせた
そうしているうちに
また眠気がやってくる
私は誘われるがままに
また眠りに落ちた
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紅妃(プロフ) - 完結おめでとうございます。いつも楽しみの一つにさせてもらっていました。これからの活動も応援しています。 (2018年3月14日 9時) (レス) id: d4608e4b4b (このIDを非表示/違反報告)
はな - めっちゃおもしろいです!続き早く読みたい。。!!夜猫さん、この小説のことわすれないで〜〜〜ヾ(・ω・`;)ノ (2017年1月10日 19時) (レス) id: 6a8fed615c (このIDを非表示/違反報告)
月影みこと(プロフ) - すごくおもしろいです。続きがとても気になります。応援してます! (2016年11月21日 23時) (レス) id: 9705d14001 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夜猫 | 作者ホームページ:https://twitter.com/tutimikado12113
作成日時:2016年10月11日 21時