1 初期刀 ページ1
私が審神者になろうと思ったきっかけは、……実はこれといってないのである。
ただ、政府が公式サイトにて審神者を募集していたので、というだけであった。
私がそれに気がついた時、あの日はまだ、年が開けたばかりの1月のことだった。
何気なくインターネットで調べものをしていた時、政府の公式ホームページに辿り着いたのであった。
そこには、“歴史を守るために「審神者」となって頂けませんか?”と題されており、詳しく見てみると、なんと歴史を改変しようとしている軍勢が現れたと。そして、政府内だけではどうにもならないため、協力してほしい、と。
年中休暇はなし、しかし住む場所から食料から、なんならお金まで用意されているのであった。
早速と記載の連絡先に必要事項を送り、最寄りの面接会場まで向かった。
面接日は、14日であった。
面接先には女性が多かった、スーツ姿の大人から、私と同じように制服を着る子供まで、実に沢山の人がいた。まあ、冬休みだったし、そういうこともあるだろうとは思った。
面接内容は難しいことはなく、特に緊張もせずに会話をしていた気がする。
合否は昼には発表された。そして、一番最初の刀剣を選ぶこととなった。
まさか合格するとは思わず、面接の練習になればいいか程度の気持ちだったため、とても驚いていた中選んでいた。
政府の方で顕現したという「サンプル」と会話をしながら、誰にするか選んでいた。
選択肢としては五人。一人は黒髪赤目の可愛いひと、一人は紫髪に碧の目の雅なひと、一人は紫髪に青目の眩しいひと、一人は黒髪朱目の明るいひと、一人は金髪碧目の綺麗なひと。
どれを選んでも「当たり」だと直感したが、一番初めなので特に気に入ったひとを選ぼうと思った。
政府の人は、「じっくり選んでください」と、急かすことをせずに待っていてくれた。そんな中、私は金髪のひとを選ぶことにした。
理由は至極単純で、目の美しさが気に入った、というだけである。
もう審神者になり三年を過ぎるが、このひとを選んで良かったと思うし、相変わらず目の美しさは一番だと思っている。真っ直ぐな目だから、ずっと見ていたいと、そう思わせてくれたから。
布を被っていたけれど、当時の私は15歳、150センチにも満たない身長だったから、普通に覗けていたのである。……まあ今でも身長は150ないけどね。それはそれで良いと思っている。
そんな感じで、私の審神者生活は幕開けとなった。
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:koto | 作成日時:2018年2月15日 6時