短編小説or長編小説【キセ黄】2 (ページ6)

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お狐様を讃えましょう《5》ページ6

－翌日－

『キセキの世代』と呼ばれる者達は島津公園の
時計台へ集まっていた。

あまり大荷物ではないが皆がみな、リュックを
背負っている。

赤「大輝、よくお前が遅刻せずに来れたね？」

赤司がからかうように青峰に声を掛けると
青峰は顔つきを険しくさせて赤司を見やった

青「俺が言い出したんだからあたりめぇだろ」

赤「すまない。では持ち物のチェックをしようか？」

赤司は気を取り直したように皆に声を掛けた。

するとそれを合図の様に『キセキの世代』は
持っていたリュックを地面に下ろし始める

まず最初の荷物チェックの餌食になったのは
緑間真太郎だった。

赤「縄…、鈍器……鈍器！？」

緑間のリュック、略してみどリュックの中身を
覗いていた赤司は突如大きな声を出した

赤「…真太郎。殺すのは勿体無いと言っておきながら
殺す気満々じゃないか…」

緑「も、もしものために持っているだけなのだよ」

焦ったように言う緑間は眼鏡を
カチャカチャと忙しなく動かしていたのだった。

赤「まぁ…良い。あと…これは何だ」

赤司が緑間のリュックから取り出したのは
ひし形の模型だった。

すると緑間は胸をはり言い張るように
「ラッキーアイテムなのだよ」と言った。

赤司は一つ溜息をおとすと「次」と言う

黒「僕ですか」

２番目の餌食は黒子テツヤ
だが大した面白味はなくなんなくこの荷物チェックから
逃れたのだった。

赤「大輝」

青「げっ！俺もやんのか！？」

赤「当たり前だろう？じゃあ見せてもらおうか？」

赤司は悪魔の微笑みの如く笑を口元に浮かべた
青峰は顔色を悪くするとじたばたともがきだした

だが、それも紫原に取り押さえられ敢え無く失敗
赤司は躊躇することなく青峰のリュックを漁り始めた

赤「……これは要らないだろう」

赤司は青峰のリュックから取り出した物を何の
躊躇いもなくビリビリと破いていった

その最中、青峰は紫原の腕の中で「あぁああ！」
と叫んでいたが赤司は実行していく

青峰の鞄に入っていたのはグラビア雑誌だったのだ

赤「はぁ。大輝、やる気はあるのかい？」

青「暇になったときようだよ！」

青峰は鞄の中のグラビア雑誌を全て破り捨てられ
Lifeは0になっていた。

黒子や緑間が「馬鹿」と言っていたがもはや青峰に
反論するような気力はなかったのだ

赤「最後は、敦…だね」

赤司以外の全員が息を飲んだ。
そう。荷物チェックでは一番の要注意人物…

紫原敦の番が来てしまったのだ