朝日奈兄弟とキセキに信じてもらえなかった少年は、花宮の弟になって霧崎に進学した。☆２【ブラコン、黒バス】

兄さんが悪い。 ページ34

-風斗-

どうしてこんなことになってんだよ。

あいつが…兄さんがいけないんじゃないか！

ネーサンを突き落として、自分は罪のがれしようとしたから。

弥「ふーたん？！…大丈夫？」

風「！…なんだよ、チビかよ、脅かすなよ。」

弥「ふーたんは、悠輝お兄ちゃんをどうして、嫌ったの？」

無邪気な顔で笑いながら聞いてきた。

風「そんなの、あいつがネーサンを突き落としたから…。」

弥「……ふーたんは、それを見たの？」

何が言いたいんだこのガキは。

風「ネーサンが嘘をついていると？」

弥「……はぁ。…ふーたんさぁ、悠輝お兄ちゃんの嘘つくときのくせ知っているって言っていたでしょ？」

風「嗚呼、無理やり笑う癖や、少し目線をずらすってやつ？」

……あれ？その理論で行くと、あの時、目線をずらすってことをしなかった。まっすぐ見たまま“やってない”って

「酷いよね？本当は知っていたくせに、知らないふりして、気付かないふりしてさぁ。……それってさ、風斗もあの女と同罪なんじゃない？」


あ……。

風「っっ。」

そこで意識は終わる。

「……壊れたものは戻せないんだよ。」

遠くで、悲しい声が聞こえた気がした。

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