お弁当 ページ20
*
「ザキィィィィィ!」
お昼休み、ザキの席へと突撃アタックをかます。
だが私は腰を机にぶつけて悶絶する結果となったが心配するザキを見れたからよしとしよう。
「お弁当、これ。」
「えぇ?!俺に...?」
「勿論!ザキの為に作ったんだよ」
輝く瞳で黄緑色の風呂敷を見つめるザキは私に笑顔を向けてきた。
守りたいその笑顔、なんて心の中で呟きつつザキの席に空いてる椅子を引っ張ってくる。
「開けていい?」
「いいよ」
風呂敷が丁寧に解かれお弁当の蓋が開かれた。
それと同時にザキの感嘆の声も上がった。
「美味しそう!」
「ほんとに?!よかったー...。でも味が心配なんだよねー」
綺麗な手が合わさって、いただきますの形を口がつくる。
それをドキドキしながら眺める。
「美味しいよ、Aちゃん!」
「うっは!よかった!」
きっと今すごく幸せそうな顔をしている私。
そういう幸せというのは一瞬で散っていくものだと私はよーく知っている。誰のせいかも。
「で、その美味しいというお弁当は?」
「はいどうぞ、沖田様」
押し付けるように沖田の胸元に弁当を差し出すと
早速沖田は机の上に置いて風呂敷を開けてやった。
「見た目はこんなもんか」
「ちょっと、こんなもんって何よ」
「問題は味だねィ。」
ザキはお箸でおかずを持ち上げながら、美味しいですよと笑った。
褒めてくれるのは嬉しいけどハードルをコイツの前で上げないでおくれ...。
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百済(プロフ) - シナモンさん» 続編に突入させて頂きました!よければ読んでやってください…! (2018年3月24日 15時) (レス) id: fe9dde1d5a (このIDを非表示/違反報告)
シナモン - とっっっっても面白いです!更新待ってます! (2018年3月4日 18時) (レス) id: 65aef19a67 (このIDを非表示/違反報告)
百済(プロフ) - 紫蘭さん» ありがとうございます!コメントとても励みになります!!今土台を作っております!頑張ります… (2017年8月1日 16時) (レス) id: bb23ef3dbe (このIDを非表示/違反報告)
紫蘭(プロフ) - 凄く面白いです!次章も気になります!更新頑張って下さい!!応援してます!! (2017年5月19日 20時) (レス) id: 1847792d84 (このIDを非表示/違反報告)
百済(プロフ) - アルハさん» それは良かったです!! 少し多忙なので、それがひと段落ついたら第2章に進みたいと思っておりますので宜しくお願いしますm(_ _)m (2016年11月27日 22時) (レス) id: f608f6dd31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:百済 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/54efcae0b51/
作成日時:2015年5月3日 18時