二話 ページ4
場所を変え、楓の家。
楓はその娘に似ている
亡き自身の姉…桔梗の事を話していた。
その話を聞いている間、彼女の顔はしかめっ面なままだった。
様子を悟った楓は、彼女に向けて言った。
「朔夜…おねえさまの事が嫌いなのは判るが、せめてもう少しまともな表情は出来ぬのか。」
「うっさいなぁ!
私がどんな表情をしようが自由だろ、楓!」
彼女__朔夜は、楓に反論した。
「大体、その子桔梗に似すぎなんだよ!」
「…そんなに似てるの?」
いきなり指差しをされたかごめは、好奇心で聞いたのかもしれない。
「あぁ、そっくりだよ!
まるで桔梗が映った鏡を見てる位な!」
苛立ちを隠せない朔夜に、かごめも楓も戸惑った。
「…そういえば、あんた井戸の方から来たんだよね。
生国は?」
「えっと…東京、です。」
「とうきょう?
そんな国聞いたことねえけど…」
その瞬間
外から轟音が響いた。
「何事だ!?」
そういって外を見ると、馬の亡骸が転がってきた。
「見るんじゃねぇ!」
朔夜は、馬の亡骸をかごめに見せないよう、自分の着物の袖でかごめの目元を隠した。
外にいたのは
百足上臈だった…。
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作者名:彼岸桜藍@病み上がり | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/novel/5258936042/
作成日時:2018年11月29日 0時