寝不足と同じ服 ページ24
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しばらくしたら帰ってくるかな、と思っていたのに、櫻井は帰って来なかった。
コートも着ないで、何も持たずに一晩どこで過ごしたんだろう……。
眠れたのかよくわからない、ぼんやりとした頭で仕事に向かう。
２時頃、思い切って櫻井に電話をかけてみたんだけど繋がらなかった。
…………彼女のところへ行ったのかも。
櫻井がいなくなってしまう。
好きだから身体を使ってでも繋ぎ止めたいのが本音。
だけど、……だけど、と私の中の理性がストップをかける。
「A！おはよう！」
「……あっ。松本くん……おはよう」
「早いですね、今日。
ってなんかすごい疲れてない？体調悪い？」
松本くんが頭に手を伸ばしてきたから、慌てて距離をとった。
「昨日眠れなくてね、それだけ！大丈夫だよ」
あははっと笑って足早に休憩ルームに入ると、松本くんも後ろからついて来た。
「あっ……」
自販機の横のテーブルに櫻井がうつ伏せで寝ていた。
隣には困った顔で櫻井を見ている部長がいる。
「おはようございます、部長。
早いですね、今日」
松本くんが爽やかに挨拶をしながら部長の方へ歩いて行った。
「松本。玉木……」
部長に呼ばれて、その声に反応したみたいに櫻井がむくりと頭を上げた。
ゆっくりとこっちを向いた櫻井は、疲れきった顔をしていて目に力がなかった。
「あれ？櫻井さん……。
なんだかお疲れみたいですね、服も同じ……お泊まりですかーー？」
「うるせーよ」
松本くんが自販機でコーヒーを買って私の方へ来た。
櫻井……。
何とも言えない気持ちで櫻井を見つめる。
部長が、大丈夫か？って伺うみたいに私を見て小さく微笑んだ。
「泣きそうな顔してる」
松本くんに言われて唇を噛みしめていたことに気付いた。
「俺ならそんな顔させない。
ね、俺にしなって……」
「松本くん……」
ぼろぼろの私に、松本くんの真っ直ぐな言葉は優しすぎて苦しい。
「おい、松本……」
部長が立ち上がって私たちの方へ来る。
その横を櫻井が無表情で通り過ぎて、休憩ルームから出て行った。
櫻井が歩いて動いた空気に凍りつきそうになる。
なんの感情も読み取れない瞳が恐ろしくて、もう二度と私に笑いかけてくれることはないんじゃないかと思ってしまう。
「玉木、ちょっと来い」
部長が私の手首を掴んだまま大股で歩き出した。
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510kana(プロフ) - ミントモモさん» ありがとうございますー！(* >ω<)もうすぐ移行します。準備中です( ´∀`) (2019年6月23日 20時) (
レス) id: 776df1ae64 (このIDを非表示/違反報告)
ミントモモ(プロフ) - はじめまして！きゅんきゅんとまりません。あまーい翔くん大好き！続き楽しみです！ (2019年6月23日 0時) (レス) id: 1f277f4269 (このIDを非表示/違反報告)
510kana(プロフ) - kazuさん» ドキドキしてもらえて嬉しいです( ´∀`)あまーいシーンは書いてても楽しいです(笑)あと少しで完結なはず！がんばります。 (2019年6月21日 8時) (レス) id: 776df1ae64 (このIDを非表示/違反報告)
kazu(プロフ) - おはようございます。すっごくドキドキしてます。甘ーい甘ーい翔さんでいてくれるかなぁ。幸せ〜。今日もお仕事頑張れちゃう。ありがとうござます！！ (2019年6月20日 7時) (レス) id: 3d79f0a9bf (このIDを非表示/違反報告)
510kana(プロフ) - キミさん» 焦らしちゃってすいません(笑)もう落ち着きましたよー(笑)その先を！ってなるかな(笑) (2019年6月20日 6時) (レス) id: 776df1ae64 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：510kana
| 作成日時：2019年4月14日 20時
