【御幸】初恋 first episode＊.*・。

赤い頬の訳を ページ8

御幸にパンを渡してちょっと離れたところにいる真希に抱きつく。

「真希！！！真希真希！！真希ーーー！」

「ちょっと、、なに？！そんなに人の名前連呼しないでよ！どうしたの？！」

「大変なの！どうしよう！！ひゃあーーー！」
やばいやばいと言いながら両手で赤い顔を隠す。

「とりあえず落ち着いて。これ飲んで」
真希がAにイチゴミルクを手渡した。

「で？？いったい何事なの？」


真剣な真希の顔にちょっと落ち着きを取り戻したら周りから注目されてることに気づいて焦る。

御幸と倉持もこっちを見ていたので目が合った。



「Aうるさい」

…………やばい。御幸、超不機嫌。

「なになにー？なんかいいことあったんなら俺にも教えてよ！南さん」

倉持が寄ってくる。

「やっ……えっと、、、大したことじゃないの！ごめんね！」

Aは真希の手をひいて逃げるように教室から出て行った。




「御幸、残念！聞き出してやれなかったわ！」
わりぃなーと頭をかく倉持。

「……いいんだよ別に。俺頼んでないし」

「素直じゃないねえ〜。そんなんじゃ南さん取られちゃうよ？
　うちのクラスだけでも狙ってる男かなりいるぞ？」





そんなこと分かってる。
Aは小学生の頃から人気だった。本人は気づいてないけど。


「まじでやべぇかもな」
そろそろ本気だしていかねえとなっと御幸はぼそっと呟いた。

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