【御幸】初恋 first episode＊.*・。

まさかの再会 ページ31

海水浴場は人でいっぱいだった。

「暑いねー！さっ！A！着替えに行こう！
　新しい水着買いに行ったんだよ〜！ねー！」

「うんうん！かわいいの買えて良かったよね！
　あーでも日焼けしちゃいそー」

「Aってばすぐ真っ赤になるよね〜。
　日焼け止めたっぷり塗ってあげるから！！」

「おっ！その役目はぜひとも俺が！」

「！！！ちょっと御幸！！顔がいやらしい！！」
この男はどこまで本気なのか分からない……。
Aは思いっきり御幸をにらんでやった。

「そんな顔でにらまれてもな〜ヒャハハ！」

「じゃあ着替えて海の家の前で集合！行くよ！A」

はしゃぎながらAと真希は更衣室へ向かった。





海の家も人で溢れかえっている。
夏休みだからか、学生や家族連れも多い。

「なぁ、御幸〜水着楽しみだなーヒャハハ！」

「お前またそれかよ！まぁ楽しみなのは否定しないけどな！」
悪い顔をして御幸も笑った。


そろそろ来るかなと思っていると、やたら騒がしい集団がいる。
なんだなんだ？と目をやると、よく知った顔……。




鳴！！！！




おいおい……。
こんなとこで会うか？普通……。

とりあえずバレないうちにAと合流して……。
キョロキョロとAを探す。

「あ！御幸〜！お待たせー！」
Aに名前を呼ばれて、鳴にバレる！と慌ててAの方へ行く。

Aも真希も新しく買ったと言ってたビキニを着ていた。

「っておい！！A！！！露出多すぎだろ。
　ダメだダメだ！とりあえずパーカーでも着てろ！！ああﾞーーーーもう！フードもかぶっとけ！」

「えぇーー？！せっかく新しい水着買ったのに！御幸うるさい！」
ちょっとはほめてくれてもいいじゃんっとAはふくれっ面だ。




「一也？」
後ろから声をかけられた。

…………やばい。とりあえず無視で……。

「なあ、一也だろ？」
肩を掴まれ、後ろを振り返った。

「鳴……バレたか」

「バレたかってなんだよ！おい！！
　てか女連れとは生意気だな。ちょっとどけよ、お前の身体で見えねーんだよ！！」

「見なくていいから！！もう向こう行け！」


「あれ？……鳴？？」
御幸の身体が壁になっていたが、Aがひょこっと顔を出した。

「A？？Aだよな！！！」

「鳴ー！！うそ！すごい偶然！！久しぶりだね！」
久しぶりの再会でテンションが上がったのか、そのままハグしそうな勢いで近寄るAと鳴を御幸はあわてて引き離した。

夏の終わり→←海へと

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す