【御幸】初恋 first episode＊.*・。

名前を呼ばれる ページ21

「王手！」

「…………」


「哲さー、もういくら粘ったって無理でしょ
　いつまで考えてんの……」

「……いや、まだまだ」

「あーーもう……さっきからずっとこんななんだよ、南ちゃんも諦めるように言ってやって！」


急に話しを振られて心臓が飛び上がりそうになる。

「ええ？！！私ですか？！」

「南ちゃんは将棋できる？」

「……はい。一応。。昔はよく御幸とやってたから」

「へぇ〜そうなんだ！」
小湊はにこにこと不適な笑みだ。

「じゃあさ、哲と一勝負してやってよ！
　俺もう飽きちゃったんだよね〜」

だってさ、哲、すげぇ弱いんだもん、とこそっと耳打ちされて笑ってしまった。

「じゃあ1度対局お願いしようかな……」

「おっ！じゃあAちゃんここ座って！！早く！」





！！！！！Aちゃん？？？？？
結城先輩が私のこと、Aちゃんって！！！！！

感激！という表情で真希を見ると、良かったねと言ってくれてるように見えた。

「A、あたしちょっと教室行ってくる！
　結城先輩、Aのことお願いします！この子けっこう将棋強いですよ？」

じゃっ、がんばってね！と、小さく両手でガッツポーズをして真希は行ってしまった。

いつの間にか小湊もいなくなってて、将棋盤を挟んで２人きりになっていた。

近づく２人→←将棋

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