21.新しい年 ページ22
黄瀬「A! あけましておめでとう!!」
『あけましておめでとうございます』
大会は3位という結果に終わった すごく悔しかったと言った 涼太くんをみて私も涙が溢れた
勝ってほしかった 勝って笑って欲しかった
今も隣で笑っている涼太くんを見ると心が苦しくなる
黄瀬「 どうかしたッスか? 」
『ううん! ちょっと緊張してる』
今日は涼太くんのおうちに行くことになっている
初めてではないけど 涼太くんの家族に会うのは今日がはじめてだ
黄瀬「緊張するような家じゃないから大丈夫ッスよ?」
『お姉さんもいるんだよね?』
黄瀬「あー姉ちゃんがめんどくさいかもしれないッス」
そんなこと言われると余計緊張しちゃうよ
涼太くんの家に着くと玄関には誰もいなかった
リビングにみんないると思うという涼太くんのあとをついて行くと……
黄瀬「ねーちゃんたち かーさんは?」
姉「お買い物〜 あれ 彼女は?」
部屋の中からお姉さんの声がする 私は涼太くんの後から顔を出した
『あけましておめでとうございます』
そう言って私が頭を下げると 涼太くんのお姉さんも普通に挨拶を返してくれた
黄瀬「おれたち部屋にいるッスから」
姉「はーい」
黄瀬「A いこ?」
お姉さんにお辞儀をして私は涼太くんの部屋に向かった
『1人しかいなかったけど 何人目のお姉さん?』
黄瀬「あれは1人目ッス! もうすぐ2人目も帰ってくると思うッス」
『そっか そうなんだね』
黄瀬「姉ちゃん 最近機嫌悪いッスよ ほんとごめん!!」
『あっ 全然大丈夫だから 気にしないで!』
黄瀬「あっあと大学は行くけど バスケは高校までにすることにしたッス」
『バスケ……続けないんだ』
私はバスケをしている涼太くんをこの前の大会初めて見た
キラキラしてて バスケが何よりも好きなのが伝わってきた
だからやめるって言ったことがすごく悲しかった
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作者名:みちこ | 作成日時:2018年1月5日 14時