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20.今年だけじゃない ページ21
黄瀬〈もしもし？ 外にいるんッスか？〉
《あっうん 今 沙葵といつものお店にいたから》
涼太くんと少し話してから私はクリスマスのことを聞いた
すると涼太くんは
黄瀬〈確かに大会前だけど 俺は何よりもAを優先したいんッス〉
その言葉はすごく嬉しかった 私を見てくれる人なんて少なかった
私自身を優先に考えてくれる人なんて いなかった
《涼……太く…ん》
私は嬉しくて言葉を詰まらせた
その様子に気づいた涼太くんはすごく焦っている
黄瀬〈え？ A 何かあった？ 〉
《ううん！ なんでもない 涼太くんにとって最後の大会なんだよね？ 》
黄瀬〈そうッス〉
《……引退するまではバスケ優先にして欲しい 後悔して欲しくないから ��この先クリスマスは何回でもあるけど 高校の大会は最後だよ？"》
私が涼太くんにそう伝えるとわかったと言って
クリスマスの予定は無くなった その代わり必ず
試合を見に行くことを約束した
《また連絡するね？》
黄瀬〈A おやすみなさい〉
あと何回でもクリスマスはくる
そう信じていいんだよね
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作者名：みちこ | 作成日時：2018年1月5日 14時
