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「カンパーイ!!」
昨日の夜、それは届いた。
「ヤマトです」
「はいー」
自宅の玄関を開け、配達員のお兄さんの足元に視線を移すと どデカいダンボール。
なんか頼んだっけな、と思い出しつつ 小川のハンコを押して荷物を受け取った。
荷物に貼られた送り状をよく見てみると、送り主は父。
頑丈なガムテープを剥がし中をのぞき込む。
「というわけでぇ、ぺろ愛の実家からレイクレ恒例のおじさんが届いたので今日はお酒企画やりまーす!」
そう、箱の中には見慣れた4リットルの
届いた旨を父に連絡すると友達と飲み会でもしなさいとのこと。
ありがたく頂戴し、レイクレで飲もうと自宅からダンボールごと持ってきたのだった。
俺ら生粋のYouTuber、サブチャンネルにすら採用されない可能性のあるただの飲み会でも一応カメラを回しておく。
「お酒企画久しぶりやな」
「最近忙しかったもんなぁ」
お互いの最近の出来事とか企画の話、他のYouTuberの話とか。
毎日のように一緒に過ごしている仲間だが話が尽きることはなくむしろ白熱していく。
ゲームに負けたら一気、ノリで一気と飲んでいきブラックニッカは半分くらいになった。
「あ〜よっぱらった」
ソファにだらしなく座り、そうつぶやくAはすでに頬を赤く染めていた。
「Aまだいけるやろ」
「よゆーや!」
Aはそんなにお酒に強くない。そのくせ飲みたがるし酒癖が悪いから、俺たちがいない飲み会にはあまり行かせないようにしている。
お酒が回って気持ちよくなってきたのか、ふんふんと鼻歌を歌いながら紙コップをふたつ持ってこちらに向かってきた。
「はい、ぺろ」
そう言って渡された片方の紙コップにはたんまり入ったウイスキー。
「致死量やー笑」
Aが持つもう片方のコップをのぞくと、こちらもまた同様たっぷりウイスキーが注がれていた。
顔に目線を移すとそれはそれはドヤ顔。意味わからん。
「自分から死ににいってるやん笑」
どうやら死ぬなら一緒に死のうや、という精神らしい。
2人で乾杯しぐいっと口に流し込む。
「濃ぉ〜〜」
「こんなん一気するもんやない」
「お前が持ってきたやつやろ笑」
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あいう - 面白いからいっぱい更新してほしい!!です (3月27日 23時) (レス) id: 9d9e909624 (このIDを非表示/違反報告)
か - 最高 (1月30日 11時) (レス) @page30 id: 4b027b8348 (このIDを非表示/違反報告)
す - 大好きです!面白すぎました!!更新お願いします!!お願いです、!! (11月16日 23時) (レス) id: 25b83695bb (このIDを非表示/違反報告)
ほえ - 更新待ってます!頑張ってください (2021年11月19日 16時) (レス) id: c9c36d94f1 (このIDを非表示/違反報告)
鶴舞しゅん(プロフ) - 応援してます! (2021年10月25日 16時) (レス) id: 94c5de59b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:4したか | 作成日時:2021年8月16日 5時