テニスの王子様 短編集

今更 仁王雅治 ☆リク ページ23

気付いたの

今さらかな。


…………………………

｢におー｣
｢ん｣
｢お腹すいた、｣
｢そうめんしかないじゃき｣
｢うん｣
｢めんつゆ買ってこい。｣
｢えー、脚動かないー。｣
｢じゃあ食べれんのぅ｣
｢におーの馬鹿、だいきらい｣
｢ん、大丈夫。俺はお前のこと大好きじゃき、｣


なにこいつ。
よくわかんない。


なんかわかんないけど
コンビニに行ってめんつゆを購入。

と、

｢これ新発売のシュガートースト。あ、ロールケーキもある…｣

迷いに迷った挙げ句、
私はロールケーキを手に取った。


｢におー、めんつゆ買ってきてあげたよ。ひざまずけ、そして言え。ありがとうございます、お礼になんでもしてさしあげます。とな｣
｢…｣
｢冗談だよ!そんな哀れんだ目で私を見ないで。めんつゆぶっかけてあげるから｣
｢…｣
｢………｣
｢そういうとこも好きじゃよ(棒読み｣
｢…なにその感情の篭ってない愛の台詞は｣


気づけばそれが最期だった。
私たちの夏は
蝉と一緒に終わりを迎えていた。


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