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いつ帰って来るのかもわからない丸山さんの存在を、今はただ恋しく待ちわびる他なかった。
すると、サンルームの引戸が突然開けられ、「なあ」とぶっきらぼうに呼ばれる。
『は、はい･･･』
「暇なんやったら、段ボール潰すん手伝って」
暇───。
別に何もしていないだけで、暇でいたつもりはないのだが･･･。
しかし、私の性格上、ここで断る事などできるはずもなく、仕方なく愛想笑いを浮かべてその重い腰を上げた。
「空いてる段ボールその辺にまとめてるから。あと紐も」
『はい･･･』
こうして指示を出す間も、大倉さんがこちらを見る事はなかった。
常に一定の距離が保たれているし、言葉にはしないものの、俺に近付くなと言われているような雰囲気が漂っている。
私は指差された段ボール箱を1つ手に取ると、溜息を押し殺して作業に取り掛かった。
何か世間話をするでもなく、ただ互いに黙々と作業を進める。
この時間を気不味いと感じているのは私だけだろうか。
たまに盗み見る大倉さんの横顔は、変わらず無表情で、そして眩しい程に端整だ。
これで少しでも優しくされようものなら、世の女性の大半は一瞬で心を奪われるに違いない。
あくまで"優しくされれば"の話だが。
「───何？」
『へ･･･！？あ、いや･･･』
すると、大倉さんの訝しげな目が、こちらを突き刺した。
さすがに凝視しすぎてしまったようだ。
何かそれらしい言い訳か話題を振らなければと、私は頭をフル回転させる。
『その───丸山さんは何時頃に戻られるのかな〜、と･･･』
「･･････知らんわ、そんなん」
『そ、そうですよね･･･』
しかし、戻ってきた返事はあまりに淡白で、結局肩を落とす事になる。
最長で半年も、こんな調子で暮らしていかなくてはいけないのだろうか･･･。
少なからず、この家を出るのは私が最後だろう。
でなければ、いずれ戻ってくる従姉妹の部屋を、この2人に任せる事になってしまう。
2人がいつここから引っ越していくのかは、私の知る所ではない。
けれど、1週間だろうと1ヶ月だろと、こんなギスギスした関係よりも、もう少し穏やかな対人関係を築いて生活できた方が良いのは明らかだ。
仲良くなりたいとは言わないが、せめてもっと普通に接してくれるまでにならないだろうか･･･。
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めめこ(プロフ) - 匿名さん» 癒やしだなんて･･･！こちらこそ、ありがとうございます！ (2022年4月3日 8時) (
レス) id: ca01f690f5 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - 夜な夜な作品読ませていただいています、日々の癒やしです、ありがとうございます！ (2022年3月30日 2時) (レス) @page45 id: d8f1726f33 (このIDを非表示/違反報告)
めめこ(プロフ) - みーこさん» まさにうちキュンに影響された作品です(笑)引き続き応援よろしくお願いします！ (2022年2月21日 22時) (レス) id: ca01f690f5 (このIDを非表示/違反報告)
みーこ(プロフ) - うちキュンですね♡何か本当に頭の中にこのストーリーの映像が浮かびます(^^)応援しております！ (2022年2月20日 23時) (レス) @page24 id: bdc8ba7bac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めめこ | 作成日時：2022年2月11日 20時
