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『･･････夢じゃなかった』
突如としてこの部屋の住人が増える事になってしまったあの日から、初めて迎える土曜日。
サンルームの椅子の上に身を置きながら、私はボソッとそんな言葉を漏らした。
平日の間に、例の2人の荷物は既に運び込まれており、昨日から部屋のあちこちに段ボール箱やら家具やらが置かれたままになっている。
そして私はと言えば、悪魔もとい大倉さんに、上の部屋を空けておけと言われ、自室やパウダールームとして使っていた部屋が奪われてしまった･･･。
仕方なく下のフロアの北側の部屋に自室を移したが、やはり以前のような十分な採光は望めず、こうしてサンルームで絶賛日光浴中である。
『はぁ〜･･･』
もう何度目の溜息だろうか。
悪夢ならば早く目覚めてくれ。
ちらりと室内を盗み見れば、大倉さんが忙しなく荷物の整理を進めている。
丸山さんの姿は昨日から見かけない。
多分、"お仕事"なのだろう。
2人から説明を受けるまで知らなかったのだが、彼らは"芸能人"なのだそうだ。
昔からあまりテレビを観るタイプではなかったし、流行りの音楽やJ-POPも聴かない。
とにかくエンタメ系の話題には疎かったし、興味もそれ程なかった私が、彼らの事を知る機会などほぼ無いに等しかった。
そして、それを話した時の彼らの表情と言ったら、苦いを超えて最早“無”だった。
特に大倉さんに至っては、嘘を付くなと暫く疑われ続けた始末だ。
聞く話によると、関ジャニ∞というアイドルグループのメンバーだそうで、それなりの知名度もあるらしいのだが、2人の事を知らなかったのは本当に申し訳無い。
丸山さんは「俺らもまだまだやな」と最終的には笑ってくれていたが、大倉さんは怖い表情のままで何も言ってはくれなかった。
正直、大倉さんは少し苦手な相手である。
出会った時の印象が最悪だった事も勿論あるが、しかし、今の所それを覆してくれるような良い部分をお目にかかれていないのだ。
当然だろうが、丸山さんと話している時は楽しそうにしているし、よく笑顔を見せている。
けれど、私と一瞬でも目が合おうものなら、途端にその表情は冷たく無機質なものに変わる。
人気アイドルという立場上、少なからず警戒している部分があるのかもしれないが、それにしても私への態度が厳しすぎる。
せめて丸山さんが居てくれれば、それも少しは和らぐのだが･･･。
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めめこ(プロフ) - 匿名さん» 癒やしだなんて･･･！こちらこそ、ありがとうございます！ (2022年4月3日 8時) (
レス) id: ca01f690f5 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - 夜な夜な作品読ませていただいています、日々の癒やしです、ありがとうございます！ (2022年3月30日 2時) (レス) @page45 id: d8f1726f33 (このIDを非表示/違反報告)
めめこ(プロフ) - みーこさん» まさにうちキュンに影響された作品です(笑)引き続き応援よろしくお願いします！ (2022年2月21日 22時) (レス) id: ca01f690f5 (このIDを非表示/違反報告)
みーこ(プロフ) - うちキュンですね♡何か本当に頭の中にこのストーリーの映像が浮かびます(^^)応援しております！ (2022年2月20日 23時) (レス) @page24 id: bdc8ba7bac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めめこ | 作成日時：2022年2月11日 20時
