Chara Change ！ 0 - ① 《藤咲なぎひこ》 (ページ36)

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なぜなでしこが突然笑いだしたのか分からず、私はぽかんと見つめる。

な「普通に相談してくれればよかったのに」

『言っていいか分かんなくて…』

まあ結局唯世には言っちゃったんだけど…。でも言わなかったら絶対返事しないで流してたかも。
それに、自分の好きな人のこと気づけなかっただろうし。

そう考えるともっとはやく相談するべきだったのかな。
でもやっぱり。

『自分の何気ない一言で誰かを傷つけることになるのは避けたかった』

な「Aちゃんなりに色々考えてたのね」

なでしこは、優しいね、と言って微笑み私の頭を撫でた。

すると、私の胸がドクンと大きくはねる。
また…これが唯世が言ってたやつだよね。
たしかに、こんなのなでしこ以外に起こったことなかったかもしれない。

私は恥ずかしくなって俯く。

な「あら照れちゃった？」

なでしこは意地悪そうに言って私の顔を覗く。
私は見られたくなくて隠すようになでしこに抱きついた。

『…ばか』

な「ふふ、可愛い」

追い打ちをかけるように可愛いと言われ、私はどんどん顔が熱くなる。

あ～やだな。
好きって分かったら意識しちゃって。
これが片想いってやつなんだ。

な「あ、もうそろそろロイヤルガーデン行かないと」

『うわあそうだ、急がないと！！』

私は急にバッと離れて焦る。
そうじゃん、もう昨日と同じ状況だよ～！！

『行こ、なでしこ！』

な「ええ」

私はなでしこの手を引いてロイヤルガーデンへと走って行った。

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