Chara Change ！ 0 - ① 《藤咲なぎひこ》 (ページ23)

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な「ツリーはどうしましょうか…」

『私が家から持っていこうか？』

私の家にはなぜかツリーが2つあって、少し小さめなやつが1つ余っている。

でも持っていくには1人じゃかなりきついかもな…私あんまり力あるわけじゃないし。

な「それなら今日持っていきましょ？Aちゃん1人じゃ大変でしょうから」

どうやら考えていることがバレてしまっていたみたい。

『じゃあ、お願い。』

なでしこなら男の子だし力あるから頼れるもんね。

私は家に向かって歩き出す。
なでしこはまだ私の家を知らないからついてくるように少しだけ後ろを歩いていた。

家に着くと、私はバタバタと急いでツリーを持って玄関まで走る。

『おっとっと、…』

な「もう、危ないから走らないで」

落としかけたのをなでしこが支えてなんとかセーフ。
案の定怒られたけど。
なでしこは私の手からツリーを取って1人でひょいっと持った。

『ごめんねありがと』

な「いいのよ、気にしないで」

『なんかかっこいいね』

咄嗟に出てきた言葉に私自身もびっくりして口を手で覆った。

な「Aちゃん、急にそういうこと人に言わないほうがいいわよ」

『なんで？！』

な「男の子はいつだって狼なんだから」

男の子の声でそう言った。
へ？
私は意味が分からず頭にハテナを浮かべていると、なでしこは置いてくよー、と先にロイヤルガーデンへと歩き出した。

『どういうことー？』

私は慌てて追いかける。

それから歩きながら何度聞いてもはぐらかされてそのままロイヤルガーデンに着いた。

たまに変なこと言うよね、なでしこって。

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