【黒バス】きっかけは突然に

No.32 過去編5 ページ36

高尾「っ…俺っ……勝ちたかった…。
…チームメイトにも諦めてほしくっ…なかった…。


あんな試合されてっ…正直、すっげぇキツイ……才能の違いを思い知らされて。
頑張っても届かない…俺じゃ無理なんだって…思えてきて……。


チームメイトも…もうバスケやらないって奴が多くて…。
噂には聞いてたんっすよ。
キセキの世代と試合をしてバスケ辞める奴は少なくないって。

…その時…俺は止められなかった。
…自分でも辞めてしまおうかと思ったから…。
どうすればいいか……正直わかんねんっすわ。((涙を流しながら言う」




『…和くんはバスケが好き…？』



高尾「っ……はい。」



『…なら和くんはバスケを続けるべきだよ。
今辞めたらきっと後悔するから。


確かに今の和くんにはバスケを続けるって言うのはキツイかも知れない。
けど、本当は…決めてるんじゃないの…和くんは。』


高尾「っ……バスケがしたい。
……それで！
キセキの世代を見返したい…。((声を張る」



『よし……よく言ったね和くん。
大丈夫…諦めなければ絶対にチャンスは来るから。
もちろん諦めちゃダメ……。

だけど今は。




今は泣いいいよ。』








高尾「っ…Aさんって…甘やかし上手って言われません…？」


『ふふふっ…どうかな。』



高尾「絶対そうっすわ。
…少しだけ…時間下さい。」


『うん。』









，









．








高尾「はぁぁぁっ！
スッキリした！((立って大きく伸びをする」


『もう…大丈夫そうだね。((ニコッ』


高尾「はいっ！
これもAさんのおかげっすわ！」


『私はなんにもしてないよ。』


高尾「Aさんって謙虚っすねぇ。」



『そうでもないよ？
私もバスケ見に来ててね〜。

試合の仕方が気に入らなくて、インターバルの時に幼馴染みのとこいったの。
それで揉めちゃってね。
…殴って帰ってきちゃったんだ。』


高尾「Aさんでも殴る事…あるんすね。」


『あはははw
私なんか大人しそうらしいけど、結構危ないよw
それで控え室から出てきたはいいものの、どうしようって自己嫌悪してて…そしたらあのナンパ野郎がきてって…そこから和くんの知ってのとおりだよ。』


高尾「そうだったんすね…。((しゅんとする」



『あぁ！違うよ！？
暗くなんないで？
和くんと話してて仲直りしなきゃなぁって思ったし。
後悔しないように…ね？((笑う』


高尾「Aさん…。」

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