6 ページ8
「もっと腰上げろよクソ」
『痛っ、痛いよ兄ちゃッ』
「誰が喋れっつったよ?黙って言うこと聞け、せっかく構ってやってんだから」
『っ………』
「ねぇあの子また痣増えてない?」
「でも私見たけど、親御さんいい人そうだったよ?」
「そういえば…お兄さんやばい人らしいね」
「じゃあお兄さんにいじめられてんの?」
「さぁ…」
「おい、てめぇ何勝手に寝てんだよ」
「約立たず。そんなんだから母さんにも見捨てられたんだよ」
「お前が出来んのって俺を楽しませることだけだろ。なに?他になんかあんの?」
「はぁ?何言ってんだ」
「お前がどんなに男だって言っても、それを鵜呑みにする馬鹿はいねぇ。見た目はカワイイ女の子、ならお前の中身なんてどうでもいいんだよ」
「男とかさぁ、正直引くわ。こんな妹、もう便器としか使い道ねぇな」
「あんた、涼平に手出したんだって?男だとかなんだとか思うのは勝手だけど、大事な跡取りにいらんことさせないで」
「涼平に何をしたの、言いなさい」
「なんてことを…いい加減にしなさい」
違う、違うよお母さん…
俺はなにもしてない
兄ちゃんが…
「はぁ…お前とも3年かぁ…お役目ご苦労さん、もういらねぇや」
「お前どーすんの?俺に捨てられたらもう構ってもらえないな?高校で男釣んの?お前心は男とか言っといて、すっかり男好きになっちまったもんなぁ?」
「俺?俺ァちゃんとした嫁もらうから、もうお前いなくていいし。便器卒業じゃん、良かったね」
「あ、そうだ!3年間のお礼としてお前のこと色んな男に売ってやろうか?俺が3年かけて育ててやったんだ、絶対高く売れるぜ」
兄さんだけ…
なんで兄さんが幸せ掴もうとしてんの
俺はどうなんの
「ねぇ、涼平くんに聞いたんだけどさぁ…君、やらせてくれんの?」
『………』
「あはっ、涼平くん言ってたよぉ?無言は了承って意味なんでしょ?」
『!?、ちがっ』
「こういうのすっごい好きな子なんだって?素直になんなよ」
『なんで、兄さッ』
俺はあんたのために────
ーーーーーーーーーーーーーーー
「おい!!」
『………え…』
目が覚めると
少しずつ見慣れてきた天井があった
横に目をやると
険しい顔の左馬刻さんが俺を見ていた
いつの間にか寝ていたのか…
嫌な夢だ
「魘されてたから起こした…大丈夫か?」
『……はい』
久々の会話が
こんな夢の後なんて
最悪だ
.
241人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ヒプノシスマイク」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
絵描きさん(プロフ) - ぺらさん» 分かる(´-ω-`) 左馬刻様をもっと普及させるためにも頑張ります〜 (2018年12月9日 0時) (レス) id: 2c9b4e9ca8 (このIDを非表示/違反報告)
ぺら(プロフ) - もう、推しが尊い (2018年12月5日 5時) (レス) id: 30c81c3732 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:絵描きさん | 作成日時:2018年10月18日 14時