No.75 flower ページ30
赤司side
「せーじゅーろ、遊ぼっ」
「ん?あぁ、いいよ」
小さな手で大きな扉を懸命に開け、自室に入ってきた彼女
その日は両親も弟達も家を空けていて、俺と妹しかいなかった
「何して遊ぼうか」
「うーんと…えーっと…」
折角来たのに何をしたいか決めていなかったのか、と
悩む姿を見て可愛さあまりに笑みが零れる
「おはな見に行くっ!」
何分か悩んだ結果、少し遠いが花畑に行く事にしたようだ
そうと決まれば早速準備をして、手を繋ぐ
そして仲良く花畑に行った。
「せーじゅーろこれなーんだっ」
「…アヤメ?」
「ぶぶー!皆間違えるんだよっ」
きゃっきゃと騒ぐ妹は、花に囲まれた道を次々と進んでいく
「答え教えてくれないの?」
「えーっ、しりたい??」
「あぁ」
「あれハナショウブっていうのっ。6月はハナショウブの季節なんだよー!
アヤメは5月で弁元は黄色斑だけで、ハナショウブは弁元に綾目模様があるのっ」
わかった?と可愛らしく首を傾げて
「流石だね、とても良い勉強になったよ。」
俺がありがとうと言って頭を撫でると満足気に微笑んだ彼女
そんな彼女を見ていたら視界に枯れた花が映った
枯れた花は周りの花も枯らしてしまう
そう思った俺は迷わず根っこから引き千切った
その時だ、彼女が怒ったのは。
「せーじゅーろー!!何で千切るのっ!」
お花が可哀想と泣きそうになる妹に、
「枯れていたから仕方ないだろう?怒らないで」
当たり前の事を言ったつもりだった
すると彼女はとうとう泣いてしまって、
「枯れててもまだ生きてたよっ!」
暫くは口を聞いてくれなかった。
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薫(プロフ) - ゆゆさん» そうですね!♪( ´▽`)ありがとうございます!!頑張ります(^o^)/ (2016年5月3日 7時) (レス) id: 367f8deaf3 (このIDを非表示/違反報告)
薫(プロフ) - Yukiさん» ありがとうございます♪(´ε` ) (2016年5月3日 7時) (レス) id: 367f8deaf3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - だんだんクライマックスになって来ましたね!!次の話がどう展開していくのかワクワクしてます!頑張って下さい(*ノ▽ノ) (2016年5月3日 0時) (レス) id: 804c02c8ce (このIDを非表示/違反報告)
Yuki(プロフ) - 続きも楽しみにしてます。更新頑張ってください。 (2016年5月2日 18時) (レス) id: 0044302827 (このIDを非表示/違反報告)
薫(プロフ) - Yukiさん» そんなに楽しみにして下さっていたなんてとても光栄です!!速攻ですか笑ありがとうございます♪(´ε` )そんな、私なんて他の作者様に比べればまだまだですよ!!ゆきさんにご満足頂けるよう、頑張りますね!(^o^)/ (2016年5月2日 18時) (レス) id: 367f8deaf3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:薫 | 作成日時:2016年4月18日 17時