*古びた本とマドモアゼル ページ28
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カチャン、と
図書室の扉が開いて、誰かが入ってくる
今日も、私の当番。週に二回ほど来る司書さんも今日は用事があるということで、すぐに帰っていってしまったので、図書室には私ひとり。
「やあ、A」
「……あっ、斎宮くん」
名前を呼ばれ顔をあげれば、そこにいたのは斎宮くんで。
私がカウンターで本を読んでいるのを見ると、美しい笑顔で微笑みました。
「本を読んでいたのか。」
「は、はい…斎宮くんは、何か本をお探しですか?」
「ああ、裁縫の本を探していてね……」
そして、斎宮くんはくるくると図書室の中を見回した
そして、はぁ、とため息をつく
「……この図書室は広すぎなのだよ。A、探すのを手伝ってくれたまえ」
「あ、はい!」
私がカウンターから出たのを確認すると、斎宮くんは「裁縫の本はどこにあるのかね?」と訪ねてきた
「ええと、家庭系の本があちらにあるので、そこかな、と思いますけど……」
「じゃあ、一緒についてきたまえ」
「はっ、はい!」
相変わらず斎宮くんの手にはマドモアゼルさんがいて、思わず笑みがこぼれる
「どうしたのかね?」
「いえ、マドモアゼルさん、いつもお綺麗だな、と思いまして…」
私のようなスッカスカのゴミクズとは大違いですね、と笑うと、斎宮くんはムッとしたような表情になり、マドモアゼルを上にあげた
『私は、Aちゃんもとても魅力的な女性だと思うわよ!』
「えっ、ま、マドモアゼルさん…!
あ、ありがとうございます……」
『だから自信を持って!宗くんもそう言ってるわ!』
「はっ、はい…!」
何故か、マドモアゼルさんが微笑んでいるような気がして、私も、マドモアゼルさんに微笑み返すように、にこりと笑った
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aya - 続編も楽しみです(*/▽\*) (2018年10月11日 17時) (レス) id: 8ea3c89cfc (このIDを非表示/違反報告)
夢花(仮垢) - マド姉可愛いもんね!分かる!!んでもって葉月ちゃん可愛すぎる(真顔) (2018年9月15日 23時) (レス) id: 1ce7d18474 (このIDを非表示/違反報告)
恋@AI(プロフ) - SAKURA♪さん» コメントありがとうございます!ご期待に答えられるように日々精進していきたいです、これからもよろしくお願いします!! (2018年2月4日 16時) (レス) id: 459c302e28 (このIDを非表示/違反報告)
恋@AI(プロフ) - ゆーゆさん» コメントありがとうございます!なんかハッピーエンドものにしたかったもので…そう言っていただけて嬉しいです!ありがとうございます! (2018年2月4日 16時) (レス) id: 459c302e28 (このIDを非表示/違反報告)
SAKURA♪ - 逆ハー最高!!!ヒャッハーー!!! 次を、楽しみにしています!! がんばってください!! (2018年1月31日 20時) (レス) id: 497d452f2c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:恋@AI | 作成日時:2017年4月21日 7時