背に掲げているもの ページ22
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エース「悪ィ、サボ。喧嘩組手は後回しにする。」
サボ「奇遇だな。俺もそうしてェと思ってたところだ。」
エース「お前も一緒に来てくれるか。」
サボ「………え」
驚きのあまり目を見開き固まるサボ
サボ「お前、また謎のキノコでも拾い食いでもしたか!?それか風邪!?いや違うか、馬鹿は風邪ひかないって言うし…」
エース「上等だゴラァ…ここで決着つけてやる。歯ァくいしばれ…!!」
サボ「わりィわりィ!そう言う意味じゃねぇよ!昔のお前なら、俺たちが手ェ出すの嫌ってただろ…?」
昔からエースは、共闘する時は決まって相手が複数の時か、体格差のある大人や猛獣だった。
喧嘩の時は、決まってタイマンで決着をつけたがり、手出しすれば鬼のように怒っていた。
サボ「そんなお前から、共闘しようと自分から誘われるなんて思わなくてな。」
エース「……2年前、俺は自分の中にある道理を通す為に、何もかも放り投げてティーチと…黒ひげと戦い、そして破れた。」
自らの体に刻んでまで覚悟していたつもりだったが、エースは背に掲げているものの本当の意味を分かっていなかった。
エース「俺は、“白ひげ”を背に掲げて破れたんだ。」
その代償は、余りにも大きかった。
エース「これは、“俺の”戦いじゃねェ。“白ひげ海賊団”の《ケジメ》なんだ。その為の落とし前戦争“だった”んだ。」
サボ「それを黒ひげは、放棄してここまで来たんだな。」
エース「…あァ、その通りだ。2年前、オヤジの最後のケジメを踏み躙り、白ひげ海賊団のケジメさえも投げ出し、自分の仲間も置き去りにしてここまで来た。
…その時点で、海賊も道理も何もねェ」
元仲間のティーチでもなく、海賊の黒ひげでもなく、ただの黒ひげとして、エースは対峙しようとしていた。
サボ「お前の決意、確かに受け取った。なら俺はお前の兄弟として、付き合ってやろうじゃねェか。」
喧嘩はその後だ。
ニッと笑うその顔は、革命軍参謀総長ではなく、エースが子供の頃の記憶に残るかつてのサボだった。
エース「俺の足引っ張ったらタダじゃおかねェからなサボ!!」
サボ「その言葉、そっくりそのままお前に返すぜ!エース!!」
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シュワっち - グラグラの実はロギア系ではなく、パラミシア系でございます。あとこの小説気に入っております!頑張ってくださいね♪ (2022年11月4日 11時) (レス) @page21 id: 7ee783d5ae (このIDを非表示/違反報告)
名無し - こんなに素敵な夢小説見た事無いです…… (2020年3月23日 8時) (レス) id: a078323fa5 (このIDを非表示/違反報告)
仮面タロウ(プロフ) - ちょんこさん» ご指摘ありがとうございます…!! (2019年10月6日 14時) (レス) id: 2292ab7783 (このIDを非表示/違反報告)
ちょんこ - ヴィオラのセリフ(ルフィのトラ男云々の後)のさっき迄いたハズ、がさっき迄いたバスになってます! (2019年10月6日 11時) (レス) id: 676011e8bc (このIDを非表示/違反報告)
仮面タロウ(プロフ) - 月威さん» ありがとうございます!頑張ります^ ^ (2019年9月30日 20時) (レス) id: 2292ab7783 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:仮面タロウ | 作成日時:2019年9月30日 18時