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No side



「お隣、失礼しても?」



カウンターでひとり、物思いにふけながら酒を飲んでいたベルモット

そんな彼女に声をかけたのは、上等なスーツを着こなす、金髪褐色の見目麗しい男だった。



「……バーボン」



彼女の返事を聞くことなく、バーボンと呼ばれた男は隣に腰掛ける。



「貴方がひとりで飲んでいるなんて珍しいですね。」



何か心境の変化でも?

そう、何か探りに来たのであろうバーボンにベルモットは、頬杖をつきながらため息を吐いた。



「別に…ただ、ひとりで飲みたい気分だったの。」



まるで、恋煩いをしているかのような彼女の仕草に、周りに居た男達が息を呑む。

だが、隣で見ていた男は、それとは別の意味で捉えていた。



「彼女が何か話したんですね。」

「相変わらず、耳が早いのね。」

「あの子は僕の監視下にいるんですから、それくらいは当然です。」



で、どうだったんです?とバーボンが再度聞くと、ベルモットはタバコに火を付け、深呼吸するように煙を味わってから答えた。



「それはもう、刺激的な尋問だったわ。」

「ホォー、それは気になりますね。」



彼女はバーボンに、とある住所が書かれた紙を渡した。



「そこにスコッチがいるわ。」



あの後、スコッチの遺体はAがライと共に何処かへ運んでしまい、居場所が掴めずにいた。

渡された紙を見てバーボンは眉をしかめる。



「彼女はセーフハウスなど持っていない筈です…これは誰の持ち物なんです?」

「ライが彼女の為にプレゼントしたそうよ?」

「……は、何故あの男が」

「恋人になった記念…って所かしらね。」

「ハァ!?」



何故そんな事になったんだ。

問い詰めようとするバーボンをベルモットは軽くあしらい、真剣な眼差しで告げた。



「あの子…本気でスコッチが生きていると思ってるわ。」

「はい?何を言って…」

「あの表情に嘘偽りは無かった。」



そう答える彼女の表情はどこか苦しげだ。



「バーボン…Aをよろしくね。」



そう言い残し、ベルモットは店を後にした。







その夜
スコッチが安置された部屋に、何者かが侵入した。

遺体の一部を採取し、公安のデータベースにあった彼のDNAと照合した結果…



諸伏景光と一致した。

108→←106_ベルモットside



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仮面タロウ(プロフ) - 深月さん» ですよね!!!夜の美術館とか似合いそうだなぁと思って書きました!いつかは夜のシチュエーションも書いてみたいですね(^^) (2022年8月21日 11時) (レス) id: 2292ab7783 (このIDを非表示/違反報告)
深月(プロフ) - ジン……!!!!休日に一人で美術館巡っているとか可愛すぎます!そして、わかりみが深いです、ジン美術館好きそう(笑)続き楽しみにしています。 (2022年8月16日 21時) (レス) @page44 id: 8da4958f2c (このIDを非表示/違反報告)
仮面タロウ(プロフ) - 小宮瑠璃さん» 嬉しい…!ありがとうございます!! (2022年7月26日 22時) (レス) id: 2292ab7783 (このIDを非表示/違反報告)
仮面タロウ(プロフ) - あお。さん» コメントありがとうございます!現在元気に3股してます!笑 これから4になるのか、もっと増えるのかは乞うご期待!! (2022年7月26日 22時) (レス) id: 2292ab7783 (このIDを非表示/違反報告)
小宮瑠璃 - 仮面タロウさん» めっさ楽しみですぅっ!!完結まで私はこの作品を推し続けます!! (2022年7月25日 22時) (レス) id: dbce0c6b80 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:仮面タロウ | 作成日時:2022年6月28日 12時

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