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その後何事もなかったかのように部屋に戻り寝た。



そして翌日。

初日は打って変わって上には雲ひとつない青空がひろがっていた。


ほんとうに私の心を表しているみたい。


私はそう思いくすりと笑ってしまう。

だって本当に心もこの空と同じように曇りひとつなくすんでいたから。

そんな私を見て桃井さんとか他の皆が少し驚いていた。

でも別に変とかそういうわけじゃないらしく


「笑顔の方が似合うよ」


と言ってくれた。正直その言葉に驚いたけど嬉しかった。



それからご飯を食べ、練習は午前中で切り上げて、荷物をまとめてバスに乗った。

席は行きと同じ。つまりは赤司君の隣だ。

行きはあんなに苦しかったのに今は苦しくない。

ああ、恋とは単純だ。そして人も単純だ。


「……征、大好き」


私はその言葉を呟く。


「僕もだが、いきなりどうしたんだ?」


征はそんな私に少し顔を赤くしている。

そんなふうに対応されると呟いてしまったこっちまで恥ずかしくなる。

私は窓の方に顔を向け外の風景を見るフリをして赤くなった頬を抑えた。


「A、こっち向いて」


そうしていうるとまた征の声がうしろから聞こえてびっくりした。

でも言われるがままに後ろを振り向く。

振り向けばすぐそこには征の顔があって、


「え、あ、んんっ?!」


思わず目をつぶってしまい唇には柔らかな感触。

2度目のキス。

初めてのキスは家でやって。

ああ、懐かしい。

あの頃は昨日悩んでいた理由とは別の理由で悩んでいて。


唇が離れる瞬間に思う。


「恋人みたいだな」


と。

それを私は声に出していたらしく赤司君は私の呆けた顔を見て薄く笑う。


「恋人だよ」


そして一言云い放った。

その言葉を聞いて確かに恋人なんだと思った。

お互いの思いを昨日伝え合ったばかりの恋人。

でもその思いはどんなに新しくても古くても本物だ。

ホンモノ。









__________私の彼氏はホンモノです。




+end+

+あとがき+→←+99+ 赤司side



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設定タグ:桔梗 , 黒バス , 赤司征十郎   
作品ジャンル:アニメ
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桔梗(プロフ) - くるみさん» 1から読んでいただきありがとうございます!!更新頑張りたいと思います!これからも宜しくお願いします^^ (2014年9月5日 19時) (レス) id: 647d957ad5 (このIDを非表示/違反報告)
くるみ(プロフ) - すごく面白いです!1から読みましたがもう最高です!!更新頑張ってください♪ (2014年9月4日 19時) (レス) id: af20fdd4ae (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:桔梗 | 作者ホームページ:http  
作成日時:2014年8月30日 22時

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