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私の看病のおかげかはしらないけれど次の日から赤司君の体調はよくなった。
彼は次の日からもう練習に出ると言ったが皆で全力で止め、
その次の日から参加という形になった。
そして今は最終日の前日の朝食の時間だ。
「……」
今日、言わなきゃいけないのか。
心臓がドクドクといつもより早いテンポで音を立てて時を刻む。
緊張している。赤司君と話すときも緊張でほんの少しだけ声が震えて。
震えるな、緊張するなと自分に言い聞かせても自分の体は言うことを聞かない。
はぁ。自分を落ち着けるようにため息をひとつつくと赤司君に
「大丈夫か?」
と言われた。
行きのバスの中でもそう言われた。
「大丈夫なので気にしないでください」
と返しながらふと思う。
そんなに、そんなに私ひどい顔をしていた?
今もバスの中でも。気をつけよう、あまり表に出さないようにしなくては。
私はそう思いながら箸でおかずをとり口に運んだ。
その日の練習ではいつもと変わらぬようにいつもより周りの視線を気にしながら仕事をした。
だからなのかいつもより疲れた。
お風呂に入った後夕食を作って食べ、自分の部屋に戻り一息つく。
そして少しだけ砂埃で汚れてしまっている窓ガラスの向こう側に見える空をみた。
嗚呼、もうこんなに日が傾いてしまっている。
いつもより早い夕餉だ。だからまだ日は沈んでいないけど傾いて西の空が赤く染まっている。
この日が沈んだら
_________赤司君に話しに行こう。
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桔梗(プロフ) - くるみさん» 1から読んでいただきありがとうございます!!更新頑張りたいと思います!これからも宜しくお願いします^^ (2014年9月5日 19時) (レス) id: 647d957ad5 (このIDを非表示/違反報告)
くるみ(プロフ) - すごく面白いです!1から読みましたがもう最高です!!更新頑張ってください♪ (2014年9月4日 19時) (レス) id: af20fdd4ae (このIDを非表示/違反報告)
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