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二宮side
明らかに動揺してる櫻井。
目を閉じ必死に何かを考えている。
俺も結子が好きだって言おうとしたのに 何も喋るなと睨まれ大人しく電車に揺られる。
答えが出なかったらしい櫻井は頼りない負のオーラを持った背中で出ていった。
和｢ﾋｭｯ＿＿ﾋｭｰ｣
朝食中 突然襲いかかる喘息発作。
母｢和、夜中も発作起きた？咳聞こえたけど…｣
和｢軽発作って、、とこﾋｭｰんっ、、はぁ｣
母｢吸入器どこ？｣
和｢べっどの、ちかく、っはぁはぁ｣
母さんが急いで吸入器を取りに行ってくれる。
その間に気分が悪くなって 嘔気がしてくる。
ご飯にぶちまけんのだけは御免だと思い、イスから離れる。
歩く振動で我慢してた咳が立て続けに出て座り込む。
和｢けほけほっえほっ…ゲボっﾋｭｰﾋｭｰ｣
遂に床にパシャリと嘔吐してしまう。
パジャマでリビングに来たことが不幸中の幸い。
もし制服で起きてきてたら大変なことになってただろう。
なんて発作が出てるのに冷静な僕。
和｢んっんっ…っっっﾋｭはあっ…げほげほげほっ｣
匂いにつられてさらに嘔吐。
強くなっている喘鳴。
母｢和、とりあえずぐちゅぐちゅしてソファ行こ｣
母さんは洗面器とお水をも用意してくれてて、すぐに口を濯ぐ。
噎せないように慎重に水を含む。
乱れる息の中 何とか口を濯ぎ終わると、半ば引きずられる形でソファに行く。
汚れてしまったパジャマを素早く脱がせ、ほかのパジャマを着せてくれる。
僕は入院の常連さんだからパジャマの数だけは異常。
また汚れてもいいようにって、三軍のパジャマが着せられる。
パジャマを着替え終わるとすぐに口元に当てられた吸入器。
タイミングよくプッシュしてもらい薬を吸い込む。
2回吸入してから暫く。
呼吸も安定してきて強ばっていた身体の力を抜く。
母｢苦しくなければ寝っ転がってなさい。母さん片付けてくるから。｣
肩をポンッと叩いて汚物の散乱した場所へ言ってしまった母さん。
嫌な顔せずこうゆう事をしてくれる母さんは偉大だ。
母｢病院、放課後じゃなくて朝のうちに行っちゃおう？｣
今日は元々3回目の通院日だった。
退院してかれこれ2週間経ってて、しかも前の検査ではいい感じの数値だったから油断してた。
それがいけなかったのか今こんなことになってしまってる。
一緒に登校するつもりだった雅、今頃ひとりで待ってんだろうな。
申し訳なくて落ち込む。
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作者名：賞味期限 | 作成日時：2023年1月28日 0時
