第1Q ページ2
「1-B五番!火神大我!!「キセキの世代」を倒して日本一になる!」
月曜日の朝会、始まる五分前のこと。
あのなんちゃら神君が屋上でそう叫び、皆の目が彼に注目した。
ただ一人を除いて。
「えっ!テツ君なんで屋上に!!?危ないよっ!」
屋上なので米粒くらいにしか見えないうえ、影の薄い黒子を見つけたのはAだけでしょう。
「えっ、拡声器持ってる、何する気!?」
けれど何かする前に先生に連れて行かれてしまった。
次の日
「今日は一緒に行けませんって〜悲しいなぁ」
(テツ君のことだから、きっと何かちゃんとした理由があるんだろうけど)
隣がいないのは寂しい。
仕方なくスマホのテツ君フォルダ1,2,3を眺めながら登校する。
※ながら歩きは危険です
「そろそろいっぱいだなぁ。4作らなきゃ」
ちなみにアルバムは3冊、バスケをしている動画30本以上である。
教室に着いて、窓際の席のAは窓から外をなんとなく見た。
「はっ!アレはテツ君の字だ!!」
『日本一にします』
と、校庭にでかでかと書かれていた。
名前なんて書かれていないが、愛の力ですぐに黒子の字だと分かる。
「可愛いなぁ❤︎テツ君の字、大好き!」
パシャパシャとシャッターを何度も切る。
こうしてまた、テツ君フォルダは増えていくのでした。
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作者名:舞花 | 作成日時:2016年7月15日 20時