儚き天使【賢者の石】 (ページ25)

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クィディッチの試合当日。

天気は快晴、いいクィディッチ日和だ。

A達3人は、いつも通りAを真ん中にして仲良く並んで座っていた。

ドラコの足元には、Aが体調を崩した時用の薬やら薬草やらが沢山詰まった救急箱が置いてあった。

そして、パンジーの足元には、Aにもしもの危険が起こった時用に、なにやら物騒な武器や得体の知れない液体が入っている瓶が置いてある。

周りのスリザリン生は、ドン引きした様子で隙間を空けて座っていた。

『ポッターは大丈夫かしら』

「なんであいつの心配なんかしてんのよ」

「そうだぞ、そんなことよりクィディッチのルールの復習をしよう」

『それはもういいわ、全て覚えてしまったもの』

「さすがAだな！」

「ドラコ、なんかテンション高いわね…」

パンジーが眉にシワを寄せてドラコを見た。

よほどクィディッチが楽しみのようで、ドラコは落ち着きがなくソワソワしている。

一時ウロウロと目線を泳がせていたドラコが、パッと双眼鏡を手に取った。

選手が入場して来たのだ。

「いよいよ始まるぞ…！」