儚き天使【賢者の石】 (ページ24)

今日:1 hit、昨日:2 hit、合計:23,336 hit

24 ページ24

Aの言葉を聞いて、ドラコがぴたりと話をやめて後ろを振り返った。

パンジーも振り返り、相手を睨んでいる。

「え、えぇ、あの、ミ、Ms.ブラウン、少し来てもらっても？」

Aは、ベンチから立ち上がり、クィレルの元へ行こうとした。

しかし、ドラコに腕を掴まれたので行くことができなかった。

「それ、私達も一緒に行っていいですよね」

パンジーが守るようにAの前に出る。

「そ、それは…」

「駄目なら無理です、手伝いなら他を当たってください」

A、行くわよ、とパンジーが寮へと歩いて行き、それに続くようにドラコがAの腕を引きながら歩き出した。

クィレルは、何故そんなに嫌われているのか分かっていなかったが、Aは、すぐさまミリセントの顔が浮かんできた。

『もしかして、2人ともミリセントから話を聞いたの？』

「え、貴女も聞いたの？」

『えっ？』

「ミリセントは、クィレルがAの事をそういう風に見てる可能性があるから僕らで守って欲しいといってきたんだ」

「てっきり聞いてないと思ってたわ」

『あ、そうなの…』

どうやらミリセントは、あの時2人で抜け出した事を内緒にしたままクィレルの事を話していたらしい。

しかし、クィレルについて大して気にしていなかったAは、大袈裟だなぁと苦笑いしていた。