【銀魂】困惑必須の受愛物語

嫌じゃ_____、 ページ16

「ーーーッ、ん、・・はぁ、」






拒むべき、なのに。
私の腕にも足にも力が入らなくて。

滑り込んで来た舌が、全身の筋肉を絡めとるようで



その隙に髪の間を流れるそいつの白い指とか、
腰に回された手とか。ーーああ、相変わらず、
私に触れる時は、優しくソフトタッチなんだな。

いつも力技で押すくせに。こんな時だけ。

・・そんなことするから、私はどんどんこいつに
ほだされてしまうんだ。






「ーーー結構、うまいだろ？俺」

「ッ、知りません」




しばらくして離れていった口が、悪戯めいた口調で
言葉を並べた。ぺろりと舌なめずりをしたそいつが
やけに艶やかで。








「ぶっちゃけ嫌じゃなかったでしょ？」


「・・・、」




無理やりされたんだし、なんて言い訳ができたら
どれだけ楽だったか。





(ーーー逃げようと思えば、逃げられた)




団長は、私の体を抱き寄せた腕に力を入れて
なかったのだから。








「嫌だったら、・・殴ってますよ」


「よかった」





してやったりな表情にも、
今はなぜか腹が立たなくて。

ただただ、顔が熱かった。



こんな埃臭い中で、何してるんだろう、私達。

いや、ーーー何してるんだろう、私は。






「これからは、我慢しないから」

「え？」


「じゃーね。お腹減った」





我慢しないって、何を？

聞く前に姿を消したその人を見送って、
ーーーはたと気がついた。









「結局あいつ、手伝わずに消えた・・・」

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