白銀のスノーマリア【あんスタ】 (ページ6)

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第47話ページ6

昔からフィギュアスケートとかやっていたから
ダンスとか歌もダッドの影響で好きだったけど、
何も努力してない訳じゃなかった。
むしろ、血を吐くような練習をした。

フィギュアスケート時代、僕は始めて1年で
ジュニア大会で1位を取った。それからも
色んな大会に出ては必ず1位と高成績を取っていく
と共に周りの大人や同学年の子達は口を揃えて言う、
【やっぱり才能がある子は違うよね。】

才能を見て欲しかったわけじゃない。努力の証を
見て欲しかったのに……このトロフィーもメダルも
"才能があった"から取れたものじゃないのに……

昔は表情が乏しく、無愛想で友達がいなかった僕は
エレメンタリースクールの子からは
「あの眼で5秒以上見られると凍らされるぞｯ逃げろ〜」
「男のクセにひょろっちぃ！やーい雪女〜」

『(友達になりたかっただけなのに……)』

同じフィギュアスケートの教室のクラスメイトからは

((ｺｿｯ))「あの子だよ!!"氷上の王子様"!!」
「またメダル取ったらしいよ…羨ましい〜」
「今度あの子と同じ大会出るんだよね〜
どうせ無理だし、諦めるわ〜」

『(何も知らないくせに………)』

いつの間にか"氷上の王子様"と言われ遠巻きにされていた。

そんな僕を"僕"自身を見てくれたのは
ダッドと渉だけだったんだ。

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「ユキ、今日は雪の好きな物を作ってあげよう
何か食べたいものはあるかい。」

『………。』
「元気がないじゃないか。どうしたんだい？」

『……ダッドは…僕がメダルやトロフィーを
取ってくると、…嬉しい？』
「う〜ん。私はユキができるまで沢山練習して
難しいジャンプが出来た時のあのキラキラした目や
心からスケートを楽しんでいる姿を
見るのが好きだからなぁ。もちろん、
１位を取る事は凄いことだよ。今までの
練習が報われたってことさ。でもねユキ、

私が1番大切だと思うのは、"楽しむ事"だと思うよ
そして私はどんなことにも一生懸命取り組む
そんなユキが大好きなんだよ。
きっとロイもコハルさんも
そう思っていると思うなあ。」

『…そっか。ありがとう、あと夕食はキョツパがいい』

「フフ。じゃあ、家に帰ろうか。」
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あの言葉に何度も助けられただろうか。