心配ご無用 ページ21
『当時は敢えて理由を聞かず、単純にお前が自立したくて探偵になったのかと思ってたが、まさか、そんな理由で探偵になるとか言い出したのか?』
「そうだな。自立ってのも間違いではない。私も大人だし」
『義理堅いのは嫌いじゃねぇが、別にお前を利用する為とか、恩返ししてもらいたくて面倒見てた訳じゃねぇからな……。じゃあ、今聞くが……何で“探偵”を選んだ?』
「理由は二つ。今回のような時の為に、お前達にとって役に立てるような情報を提供したりする為。もう一つは、単純に私自身に向いているかもしれないと思った為」
『向いてる、ね。まぁ、実際情報屋の如く情報提供もしてもらってるし、依頼も解決してるから文句はねぇが……とにかく。報酬は支払う。探偵って職業自体安定してない職業だし、またどっかで野垂れ死にされそうになったらそれこそ元も子もないからな』
「分かった分かった。なら知人って事でサービスして半額でいいよ」
『おし。ならそれで決まりだ。依頼が無事完了したら後払いで支払うからな』
左馬刻はヤクザの若頭ってのもあって荒っぽいが、信用出来るとこは信用出来る。
私は笑いながら「はいはい」と返事し、半グレ数人がクスリの存在を何処で知ったのかと、銃兎達の連絡先等を教えてもらって最後に別れの挨拶を済ませてから電話を切った。
電話を切る直前に「喧嘩に巻き込まれそうになったり、襲われそうになったらすぐに逃げて連絡寄越せ」と言われたが、先程も言ったようにその心配はあまり必要ない。
シビュラの正体を知ったあの日から私はいないものとして権限を剥奪されているか、削除されているのかもしれないが……
「これでも、公安局刑事課の戦える文武両道な
事件の推理から分析、機械の扱いや交渉話術、銃の扱い、特殊部隊並の身体能力と体力、精神力……そして厳つい男や数にも負けない程の体術。おまかせあれだ。
精神力に関してはまぁ、色相は別としてタフっちゃあタフだろう。じゃなきゃ公安の刑事なぞ務まらん。
それも、不本意だがシビュラのお墨付きだ。
「さて……コーヒー一杯飲んだら動きますか」
ストレスをためないためには休息とゆとりは大事だ。
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イマツギ(プロフ) - 続きが楽しみです。お時間があれば更新頑張ってください! (2022年3月12日 12時) (レス) @page34 id: f5ff06f155 (このIDを非表示/違反報告)
紅 - 面白い!更新頑張って下さい! (2020年4月10日 13時) (レス) id: ceacd95bed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:遙 | 作成日時:2016年2月6日 20時